プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

デセイのトラヴィアータ

トリノ王立歌劇場の"ラ・トラヴィアータ”に行ってきました。

ナタリー・デセイの大ファンで、トラヴィアータにも目がない僕としては、1回の観劇だけでは足りないと思い、2日間のチケットを取ったのですが、23日の初日はS席(前から6列目の真ん中!)をとったにもかかわらず、どうしてもやむを得ない突発的事情が発生して、行けませんでした。(涙)家内だけ1幕目の途中から見られたとのこと。

気を取り直して29日、これはグッとランクが落ちてD席5階の天井桟敷でしたが、双眼鏡持って見に行きました。


ヴィオレッタ … ナタリー・ドゥセ
アルフレード … マシュー・ポレンザーニ
ジェルモン … ロラン・ナウリ
フローラ … ガブリエッラ・スボルジ
アンニーナ … バルバラ・バルニェージ
ガストン子爵 … エンリーコ・イヴィッリャ
ドゥフォール男爵 … ドナート・ディ・ジョイア
ドビニー侯爵 … マリオ・ベッラノーヴァ
医師グランヴィル … マッティア・デンティ
ジュゼッペ … サビーノ・ガイタ
フローラの使用人 … マルコ・スポルテッリ
伝令 … トルコ・トニョッツィ

トリノ王立劇場管弦楽団合唱団
指揮…ジャナンドレア・ノセダ

デセイはこの日、高音でまれに喉にひっかかるような声が出ていましたが、全体としては素晴らしい出来。細かいところまで気を抜かない歌唱と、デセイならではの演技に魅了されました。ジェルモン役のナウリ(デセイの実の夫)も長身なこともあり、立派な威厳のあるジェルモン。2幕目のヴィオレッタとの舞台は、緊張感にあふれてこの日一番良かったと思います。

アルフレード役のポレンザーニは、やや線が細いか?特に一幕目の乾杯の歌あたりそのように感じました。ただ、聞いている場所が5階ですから、、1階で聞いたのと比較してみたかったところです。いずれにしろ二幕目以降は声も温まってきた感じでした。

ノセダの指揮、全体を通して見ればとても良いと思うのですが、クライマックスシーンでやや音量が大きすぎて、歌唱を圧倒してしまっている感じがありました。これも5階のせいか?それと2幕目の最初のあたりでジェルモンの唄うスピードに演奏が遅れている箇所がありました。

甲乙つけ難かったのが、ローラン・ペリの演出。一幕目序曲のところでヴィオレッタの棺の行列が舞台を横切るという意図はわかるのですが、トラヴィアータの序曲は今回のようにゆっくり演奏しても3分弱。全くただの行列という感じで、ヴィオレッタの行き着く先を暗示するというところまでは感じられませんでした。

舞台は数多くの大きな立方体を使って構成されているのですが、立方体が多すぎて、出演者の動きに制限が出てしまっていました。特に後半のフローラのパーティなどは、舞台に大勢いるのですが、ほとんんどずっと直立したまま。

これも5階から見ると鳥瞰的に見るために余計気になるのかもしれません。前のほうの歌手は動いているので。

というわけで無駄になったS席チケットが恨めしい結果になりましたが、デセイの出来には満足。デセイに始まりデセイに終わる(最後のシーンもヴィオレッタ1人だけで倒れる)という感じが強かったですが。。P1010549.jpg





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オペラ研修所公演”オペラハイライツ”

毎回楽しみにしているオペラ研修所公演に行ってた。今回は小劇場での公演のため、ステージが近くて良かった。プログラムは下記の通り。エリザベッタを唄った谷原めぐみ、研修生ながらなかなかの貫禄で将来楽しみ。美声のテノール糸賀修平は今秋からイタリアへ留学とのこと、テクニックが加われば素晴らしい歌手になると思う。最後の演目の「電話」は非常におもしろい設定と演出だった。歌も演技も要求される演目だったが、非常に楽しめた。
これで、チケット代\1,500-は超お得。。。

「ドン・カルロ」
  ドン・カルロ:城宏憲(10期修了)
  ロドリーゴ:高橋洋介(12期)
  エリザベッタ:谷原めぐみ(13期)
  エボリ:堀万里絵(11期)
  テバルド:上田真野子(12期)
「ファルスタッフ」
  ファルスタッフ:山田大智(12期)
  フォード:西村圭市(12期)
「アルジェのイタリア女」」
  イザベラ:堀万里絵(11期)
  タッデオ:山田大智(12期)
「チェネレントラ」
  ドン・ラミーロ:糸賀修平(10期修了)
  ダンディーニ:西村圭市(12期)
  アンジェリーナ(チェネレントラ):塩崎めぐみ(11期)
  クロリンダ:立川清子(13期)
  ティーズベ:柴田紗貴子(13期)
「電話」
  ルーシー:木村眞理子(11期)
  ベン:駒田敏章(11期)

新国立2009/2010シーズンエンディングパーティ

去年に続いて新国立のシーズン・エンディングパーティに行ってきました。

このパーティ、シーズンのセットチケットを買った人を対象にしているのですが、とにかく食べるものがたくさん合ってよろしい。とかくこういうパーティーの食べ物は量が足りないのですが、余るくらいあります。

今年はバレエの牧阿佐美さんが、12年間勤めた監督の座を降りるということで、あいさつがありました。この人、とても小柄なんですね。ソリストの本島美和、小野じゅんこ(糸へんの”じゅん”が無い。)、寺島まゆみさんなどもスピーチしました。
あとは恒例のミニオペラコンサートがあり、ソプラノ第4期の九嶋香奈枝、バリトン第5期の桝貴志、テノール10期の城宏憲がヴェルディーやロッシーニを唄いました。城さん、なかなか良かったです。

ダンサーも歌手も会場の中に入って、談話したり写真を撮ったり(ちゃんとしたカメラ持ってきたら、本島美和さんとツーショットの写真撮れたなぁ。)とても良い雰囲気のパーティーでした。

エヴァ・メイ リサイタル

3ヶ月くらい、何にもアップしませんでした。すみません。実際、あまりコンサートには行っていなかったんですね。あまり良い演目がなかったのと、自分の出張が忙しかったりして。。

7月10日、紀尾井ホールでエヴァ・メイのリサイタルに行きました。曲目は、


ペルゴレージ:もしあなたが私を愛し
G.Pergolesi : Se tu m’ ami

パイジェッロ:《身分違いの恋、または水車屋の娘》~ “わが心もはやうつろになりて”
G.Rossini : 《L’ amor contrastato, ossia La molinara》 ~ “Nel cou più non mi sento”

グルック :《パリーデとエレナ》~ “おお、私のいとしい人よ”
C.W.Gluck : 《Paride ed Elena》 ~ “O, del mio dolce ardor”

モーツァルト : 喜びの気持ちを
W.A.Mozart : Un moto di gioia K.579

マルティーニ・ディ・テデスコ : 愛の喜び
G.Martini di Tedesco : Plaisir d’ amour

スカルラッティ:ガンジス川に陽は昇り
A.Scarlatti : Già il sole dal gange

ボノンチーニ :《グリゼルダ》~ “あなたをたたえる栄光に”
G.B.Bononcini : 《Griselda》 ~ “Per la gloria d’ adorarvi”

ピッチンニ :《チェッキーナ、または良い娘》~ “怒る女の激情が”
N.Piccinni : 《La Cecchina, ossia La buona figliuola》 ~ “Furie di donna irata”

後半

モーツァルト:《フィガロの結婚》~“愛の神よ照覧あれ”
W.A.Mozart : 《Le nozze di Figaro》~“Porgi amor qualche ristoro”
      :《フィガロの結婚》~“自分で自分がわからない”
      :《Le nozze di Figaro》 ~ “Non sò più cosa son”
      :《ドン・ジョヴァンニ》~“打てよマゼット”
      :《Don Giovanni》~ “Batti, batti, o bel Masetto”
      :《イドメネオ》~“オレステとアイアーチェの苦悩を”
      :《Idomeneo》~ “D’ Oreste, d’ Aiace”

グノー:《ファウスト》~ 宝石の歌“なんと美しいこの姿”
C.F.Gounod : 《Faust》 ~ Air des bijoux“Je vois-je la ….Ah Je ris”

モーツァルト:《フィガロの結婚》~“失くしてしまった、困ったわ”
W.A.Mozart : 《Le nozze di Figaro》~“L’ ho perduta, me meschina”

ベッリーニ:《清教徒》~“あなたの優しい声が”
V.Bellini:《I Puritani》~“Qui la voce sua soave”


アンコール:
ヴェルディ:ストルネッロ
ドニゼッティ:《連隊の娘》~”みんながご存知”
プッチーニ:《ラ・ボエーム》~”ムゼッタのワルツ”
プッチーニ:《ジャンニ・スキッキ》~”私のいとしいお父様”


2008年のシラクーザと一緒のリサイタル以来でしたが、やはりこの人は良いです。声量がすごくあるという訳ではないのですが、逆にピアニシモの響きがとても美しい。今回は、ベリーニが聴けてなにより。なかなかこれだけ美しいベリーニは聴けません。アンコールの最後のO mio babbino caro では、情感が入ったのか、目に涙が光っていました。とにかく魅力的な人です。



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