プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ドン・キホーテ by タマラ・ロホ

さて、週末3連続観劇の最終日は、第13回世界バレエの初日、ドン・キホーテです。このブログはオペラの好きな方が多いと思いますし、僕も昨日も書いたようにオペラ75:バレエ25くらの割合で見ていますが、オペラはそれなりに勉強しているものの、バレエは全く見るだけです。とは言え、今回の世界バレエも4演目全部行きますけど。でもって、好きなダンサー(バレリーナ)は、今日のタマラ・ロホとオーレリ・デュポン。オペラで言うと、チェチリア・バルトリとナタリー・デセイにそっくりなタイプの両ダンサーです。

ロホはスペイン人ですが、超絶技巧を使い、回転、バランス静止、ものすごい難しいテクニックを全くなんなくこなします。特に回転のすごさ、軸がぶれない、これはもう他を圧倒しています。かたや、今回は、プログラム公演で2演目を見る、フランスパリオペラ座のエトワール(最高位のダンサー)オーレリ・デュポンは、表現力が素晴らしい。クラシックもモダンもこなし、存在そのものがバレエの表現になるようなダンサーです。

もちろん、他にも素晴らしいダンサーはたくさんいますが、今回の世界バレエ、この二人が僕のお目当てです。IMG_0065.jpg

こういう笑っているロホの写真は珍しいです。

さて、今日のドン・キホーテ、期待通りでした。ロホのドン・キホーテを見るのは2度目ですが、前回はミラノスカラ座バレエ団を引き連れて来たのですが、この群舞や脇役がひどくて、特に男性のダンサーは腹ボテみたいなのもいて、がっくりきました。ロホと相手役のABT(アメリカン・バレー・シアター)のスター、ホセ・カレーニョは素晴らしかったのですが、回りがひどすぎました。

今日は、脇を固めるのは東京バレエ団。最近の日本のバレエのレベルは、非常に高く、脇役にするのももったいないような陣容で、主役二人をアシストしました。見応えありましたね。ロホが演じるキトリの相手、バジルを演じたのは、若手のスティーブン・マックレー。彼はもともと出演予定だったベテランのセルゲイ・ポルーニンに代わって出てきたのですが、その変更に関する主催者の発表が下記の通り。
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※世界バレエフェスティバル全幕特別プロ「ドン・キホーテ」(7/29)に出演を予定しておりましたセルゲイ・ポルーニンは、パートナーのタマラ・ロホとのリハーサル時間の調整ができず、十分なリハーサルが行えないことから、公演への影響を懸念したロホの提案により、全公演を降板することになりました。
ポルーニンに代わり、タマラ・ロホのパートナーとして英国ロイヤル・バレエ団のスティーヴン・マックレーが出演いたします。
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これって、大スターのロホが、長年のパートナーを切り捨てて、一回りも若いパートナーに切り替えたってこと?なんか、そう思えますね。「ロホの提案により」というのが、凄いですね。世界バレエ全公演から下ろされちゃったんです。

ま、そのくらいの実力のあるタマラ・ロホ。今日もピルエット(回転)、アラベスク(?、アティテュード?)(静止)が、超人的で、拍手喝采。それに、スペイン人で黒髪、黒い瞳、これほど、ドン・キホーテのヒロインに似合うバレリーナもいないでしょう。

あまり、長く書きません。このくらいでおしまい。来週日曜は、世界バレエAプログラムです。オーレリ・デュポンの話になると思います。
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コジ・ファン・トゥッテ 新国立研修所試演会

昨日のアイーダの興奮さめやらぬまま、今日は2時から小劇場で、研修所13期-15期のオペラ試演会、"コジ・ファン・トゥッテ”に行って来ました。しかし、不覚にも途中で寝てしまいました。気付いたら、グリエルモとフェランドはもうアルバニア人になっていました。なにせ、一昨日の晩は、サッカーのスペイン戦で興奮して3時頃まで起きていたし、今朝もオリンピックの開会式を見るために早く起きたのがいけなかった。

研修生の皆様、すみません。でも、あとはちゃんと聞いてました。研修所の公演は必ず行くようにしているんです。やはり、無名の研修生が有名になっていくのを見るのが楽しみ、1期生の林美智子、昨日も素晴らしい声を聴かせた4期の清水華澄、5期の中村恵理、与那城敬、今では押しも押されぬという感じの3期の安藤赴美子、最近では10期の中村真紀など、だんだんと研修生が世界に羽ばたいていくのは、なんか嬉しいものです。

今回、良かったと思うのは、テノールの日浦眞矩、14期生ですが、ちょっとホセ・ブロスみたいな個性的な声を持っていて、聞かせてくれました。賛助出演の、9期の小林紗季子のトラベッラも良かったですね。

アリアをカットして、重唱をメインに構成したショートオペラでしたが、充分楽しめました。終わってロビーに出たら、研修所の全出演者が並んで挨拶をしてくれたのも嬉しい!! これで¥2000ですから、映画見るのの、何倍もの価値あります。ヴァリュー・フォー・マネーです。

さて、明日から、バレエ公演シリーズが始まります。8月はオペラはお休みなので、いつもこの時期はバレエをみますが、今年は3年に一度の世界バレエ開催。明日は、まずはタマラ・ロホのドン・キホーテです。オペラファンの方には、すみませんが、ちょっとお付き合いください。

アイーダ コンサート形式 at 新国立

今、帰宅しました。公演が終了したのは20時くらいだったのですが、劇場で合流した建築家のS氏夫妻と、アイーダにめぐって熱い話になりました。 ちなみに、僕達の意見のあったのは、カラヤン指揮でテバルディのアイーダがベストということ。

しかし、今日のアイーダ、凄く良かった!無事切符も取れました。C席で4階だったのですが、これには安いという他にも理由が。コンサート形式の場合、通常のオペラとは逆で、オーケストラがピットから出て、ステージ上で歌手の後ろに来ます。こうなると音響が、いつものオペラと全然違って、1階で聞くと、オーケストラが遠いのに、すごく響いて明確に聞こえて、なんかCDで音の処理されたように聞こえるんです。でも高いところで聞くと、それが自然に聞こえます。ただし、真ん中の席を取らないといけません。

ヘー・ホイ、中国の誇るソプラノ(って全然知らなかったんですが)、まさにアイーダそのもの。この前のフォークトがローエングリンそのものとすれば、これに勝るとも劣らない! しかも、今時珍しい、重厚な声質、ドラマティコに近いリリコ・スピント(習ったばかり)ですね。

アイーダを100回歌っているというだけあって、一人楽譜無しでした。高いところまで声は出ますが、けっこうメゾっぽくて、中音の表情が豊かです。そして中音と全く同じ声質で高音の高いところまで出せます。最後、消えていくようなピアニシモにするのが得意なようで、これは美しかった!ブラバ!!が飛び交ってました。

そして、ラメダス役の水口聡、大変な熱演でした。水口というと、明るく華のあるテノールという感じが強かったのですが、今日の水口はラメダスの苦悩をにじませる、素晴らしいヴェルディ・テノールでした。後半、特に良かったと思います。しかし、しょっちゅう、水を飲んでました。エビアンの小さな瓶でしたが、1リットル瓶が必要だったのでは。4幕目では、もう完全に役に入り込んでましたね。はっきり言って、水口さん、こんなに凄い歌手とは思いませんでした。

アムネリスの清水華澄は、期待通り。声質がヘー・ホイとは全く違うので、役のバランスとしても良かったし、迫力ありました。そして、僕の大好きな妻屋秀和さん。今日は変な衣裳も、銀色に塗られることもなく、まっとうな姿でランフィスを歌いましたが、やはり日本の誇るバスですね。締まります。

残念だったのは、アモナズロのユアン・チェンイェが物足りなかった。うまいんです。でもそれだけという感じで、色気というか、悩める父の感情が全然伝わってこない。堀内さんのアモナズロを思い出すと、相当落ちます。

あとは、省略されたところが、けっこうあったような気がします。アイーダトランペットの出番もいやに少なかったし、1幕2場のバレエ音楽がなかったのも、ちょっと物足りない感じ。最初の日中のお偉いさんの、スピーチが長すぎます。あれ、不要。

それでも、この公演、素晴らしかったです。今年は新国立、ドン・ジョヴァンニ、ローエングリンと来て、このアイーダ、ずっと素晴らしいですね。

日曜日の切符まだあるみたいです。是非行ってください。満足すると思います。

で、明日も新国立の研修所公演、コジ・ファン・トゥッテ、そして明後日は、世界バレエ開幕のドン・キホーテと3日間連続観劇です。

アイーダの切符が取れない!

ますます、前評判が高まってきた、アイーダのコンサート形式、なんとか仕事のやりくりをして、明日の金曜日17時に新国立劇場に行けるようにして、電話でチケット取ろうとしました。ところが、新国立のチケッティングシステムが朝からダウン。直ったらコールバックしますと言われて、待ってましたけど、午後4時半になっても電話がないので、再び電話をしたら、明日の朝まで直らん、とのこと。

いや、参ったなぁ。ブログで親切に、「おけぴ」にチケット載っていますよ、と教えてくれた方もいらっしゃるのですが、明日、朝から家を出て、開演寸前に新国立に着くのではチケットの受け取りができない。

まあ、席はありそうなんで、最悪、当日券を新国のカウンターで買うことにします。

アイーダ役のヘー・ホイ、本当に良さそうです。楽しみ。

ところで、なんで、日曜日のマチネに行かないのかって? 日曜日は世界バレエの、”ドンキホーテ”全幕が、僕のアイドル、タマラ・ロホ主演であるんです。で、土曜日も新国立で、コジ・ファン・トゥッテ。3連続です。

アイーダ at 新国立コンサート形式、日本ベルディ協会講演

この前のブログでは、大間違いをしてすみませんでした。陳謝致します。


さて、金曜日のアイーダ、まだ行けるかどうかわからず、チケット取っていません。ギリギリまで待って取ります。やはり、最初から聞きたいですから。序曲好きなんです。最悪は当日買いかなぁ。

昨日の日曜は、日本ヴェルディ協会の、定期講演"ラ・トラヴィアータの過去と現在"を聴きに行ってきました。加藤浩子先生の講演です。僕は会員なので無料、家内は非会員なので1,000円、とても良心的です。文化会館の楽屋入り口から入って、大会議室、100名は入ると思いますが満員。

色々な演出のDVDを取っ替えひっ替えの熱演で、とてもおもしろかったです。帰宅したらコンビチュニーのラ・トラヴィアータのDVDが届いていました。まだ見る暇はないんですが、楽しみです。

カーセンの演出で、最後のヴィオレッタが死ぬところで、後ろでアンニーナが毛皮を拾って、逃げていくところ、初めてみました。色々な解釈ありますねぇ。

新国立 "アイーダ” コンサート形式のお勧めとオペラ新監督のこと

訂正:飯守さんの任期は2年ではなくて4年だそうです。間違えました。で、尾高さんは3年で、再任は固辞したそうです。飯守さんが4年というのも、個人的には、ムムムなんですが...




来週、7月27日金曜日と29日日曜日に新国立劇場で上演されるオペラ『アイーダ』(コンサート形式)の切符が、まだけっこう余っているようです。関係者には割引きチケットが出ていますが、その割引率が5%程度なので、僕は、アメリカンエキスプレスカードでチケットを買うことにしました。そうするとシャンペン一杯付いてくるので、5%の割引きより安い。

もともと、来年のシーズンのアイーダの本公演を見に行くつもりだったので、この公演はコンサート形式だし、本公演のプレ的なものかと思って、あまり気にしていませんでしたが、先日の学習院でのオペラ講座で、タイトルロールの中国人ソプラノ、和慧(He Hui ヘー・ホイ)のDVDを見せてもらったところ、これが非常に良い!というか素晴らしいのレベルだったので、行くことにしました。他のキャストもラメダスの水口 聡とか、ランフィスの妻屋 秀和は、もちろん期待できますし、公演自体が、日中国交正常化40周年記念2012 「日中国民交流友好年」 認定行事ということになっているので、中国人の他の歌手も期待できると考えています。

しかし、わからないのは、金曜日の上演開始を17時にしていること。グランオペラとは言え、4幕全部でも2時間半弱。休憩を長くしても3時間半くらいの公演なら、何故平日の上演開始を18時とか18時半にしないのか?僕も17時に初台に行くためには、結構仕事を早めに切り上げないと間に合いません。普通の会社務めしている人は、全く来れない時間帯に、なぜ設定するのでしょうね。

それと、新国立のオペラ、バレエ、演劇の2013年からの新監督が決まりました。オペラは、現在の尾高忠明さんから、ワーグナーの指揮者として日本の第一人者と言われる飯守泰次郎さんになります。

個人的には、はっきり言って不満です。今までの若杉さんも、尾高さんも、非常にバランスが取れた演目の構成をしていました。特に尾高さんは若杉さん亡き後、新制作を多く取り入れ、ドヴォルザークのルサルカは初演で大成功を収めました。で、ドン・ジョヴァンニのマリウシュ・クヴィエチェンや、ローエングリンのクラウス・フロリアン・フォークトなど、世界でも超一流の歌手を招聘しました。(ま、全部が彼の功績かはわからないですが)

来年も新制作のピーター・グライムズや、ナブッコ(もう切符取りました)そして、最後に夜叉ヶ池と、非常に意欲的な活動をしており、当然、このまま再任と思われました。実際、バレエの監督の牧阿佐美さんは10年以上、演劇の宮田慶子さんも、再任されて計6年の任期。オペラの監督だけ何故2年でコロコロと変わるのでしょう。2年では、企画からキャストの招聘も含めて、しっかりした仕事はなかなかできません。若杉さんとやってきた尾高さんだから、この2年充実した舞台ができたのだと思います。

ワーグナーやリヒャルト・ストラウスを振る飯守さんはすごいと思いますが、芸術監督として見た場合、あまりにも偏った傾向を持つ人が監督となることは、どうなのか、、心配です。まして来年はヴェルディイヤー、なんで飯守さん?という感じです。ま、バレンボイムも結局スカラ座のトップになってしまったし、同じようなものでしょうか? イタリアオペラ贔屓の偏見かもしれませんが、お手並み拝見。中身が悪かったら、アンケートにしっかり書きます。

ウィーン国立劇場エコノミー券出ます!

今週のウィーン国立劇場の引越公演、11月にシチリアマッシモ劇場にヌッチのフォスカリと、デヴィーアのトラヴィアータを見に行くし、7-8月バレエの切符もたんまり取ってしまったし(世界バレエがあるんで)、まあ、行かなくても良いかと思っていたところ、エコノミー券が出ることになりました。

やっぱり売れ残っていたんですね。

となると、どれに行くか迷います。だいたい3演目ともエコノミー券出るのかな? グルヴェローバの最後の公演も聞きたいけど、メスト指揮のサロメもいいなぁ、と考えています。

それと、来年のスカラ座の引越公演キャスト未発表ですが、リゴレットは、レオ・ヌッチのタイトルロールで、エレーナ・モシュクのジルダになるようです。まあダブルキャストにはなるでしょうが。しかし、これはいいですね。先月のミラノスカラ座のルイーザ・ミラーと同じキャストですが、ヌッチは70歳にして、今、またピークになっています。11月の来日も楽しみ。モシュクはこのところ、すごく実力付けてます。2007年にスカラ座でマゼール指揮のトラヴィアータを見たとき、ゲオルギューの代役がイリーナ・リングで、そのまた控えでしたし、その頃、同じトラヴィアータで新国立に出た時も、高音が安定しなかったのですが、、今はうまくなりましたねぇ。もう一流の仲間入りです。マントヴァ公は誰だっけ? まだ決まっていないのかな?いずれにしろこのリゴレットはいくら出しても見に行きたい。でもハーディングのファルスタッフも聴きたい。

しかし、うまく行くと、今年から来年にかけて、シモン、リサイタル、フォスカリ、リゴレットとレオ・ヌッチを4回聴くという贅沢ができそうです。これでこそ、Verdi Yearでしょう。

前にも書きましたが、9月にLAオペラで、ドミンゴの二人のフォスカリがあって、行きたいのですが、大学院の授業の講師業が始まる寸前なので、ちょっと無理そう。ドミンゴもシモンだと、さすがにテノールっぽすぎて厳しいですが、フォスカリだったら聴いてみたいなぁと思ってたんです。

次回は、チェチリア・バルトリのお話ししましょうかね。

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