プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ABTのレジェンド”ジュリー・ケント”

今週はバレエが2つ。アメリカン・バレエ・シアターです。2年ぶりくらいかも。

今日のガラのお目当てはオーシポワ&ワシリーエフのドン・キホーテのパドドウ(ウの小文字が出ない...)だったのですが、ワシリーエフが怪我で降板のために、オーシポワのソロ(マノンから)になってしまいました。これは、残念。しかし、なにもこんなに地味な演目にしなくてもいいのに。パトリシア・プティポンがイゾルデを歌うような感じでした。やはり、フェッテを見たかった。追っかけですから。

その分、というか十二分にマイナスを埋めて余りあったのは、ジュリー・ケントとロベルト・ボッレの椿姫、黒のパ・ド・ド・ウ(ウの小文字が出ない。現在、愛用のMacBookAirが入院中)。これはすごかった。もともとはオネーギンを踊るはずが、こんなすごいのを踊ってくれました。ジュリー・ケントももう最後かなーと思って「見納め」のつもりでしたが、とんでもない!この3幕のほうはギエム、デュポン、ルテステュとか色々見てますが、今日のはすごかった。背筋に来ました。気品と尊厳と存在感。ともすれば、構築的なだけでルービックキューブを廻すようになってしまうノイマイヤーの振り付けを、あくまで人間の感情で演じきりました。最後は涙が出てきました。ボッレもすごい。すごい。

ルグリとデュポンのルパルクのパ・ド・ド・ウに匹敵する満足感。今日はこれでもう充分。ABTに拍手!

しかし、女性のダンサーにはマーフィー、ヘレーラなどの古株、あとから来たヴィシニョーワなどベテランが多いんですが、男性は若いですねー。シムキンくらいしか名前がわかりませんでした。ホセ・カレーにょはどうしたんでしょう。彼のいないABTなんて、ジータのいないヤンキースみたい。フリオ・ボッカはとうに引退していますけど、ケントだってギエムに近い歳では?

あさってのヴィシニョーワのマノン、これも久しぶりです。全盛期のマラーホフと踊ったのをMETで見てから10年近くたちます。さてどうでしょうか?
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ここは日本か!? 二期会「ドン・カルロ」

いや、満足です。日本で、日本人キャストでこんなに凄いドン・カルロが聴けるとは!

23日、マチネ。若手中心のキャストでしたが、いきなりエリザベッタ役の安藤赴美子がインフルエンザで降板! いやあ、残念..。昨年のパーティでお会いした時にもロールデビューとなるエリザベッタへの思いを語ってくれていましたし、20日でのパフォーマンスも素晴らしかったと知人から聞いていたので、とっても楽しみにしていたんです。そう言えば、エリザベッタって、METではフリットリにふられたし、今回は安藤さん。なんかそういう運命にある役なんでしょうかね。いや、そういう運命にあるのは僕か....... ともあれ、Aプロの横山恵子さんが急遽出演!ということになりました。

今回は、ポーザ公ロドリーゴ役、これもロールデビューの上江隼人さんとも新年会でお会する機会がありました。そこでは、この役への意気込みやヴェルディへの想いを色々とお聞きしました。ロドリーゴは、このオペラで唯一実在しなかった人物。つまり、ヴェルディの想いがそのまま結実した役柄で、名誉と友情のために死を選ぶ….まあ、すごい「いい役」なんですよね。上江さんのロドリーゴは、内に秘める想いと覚悟を実に繊細に表現していました。彼はナブッコやジェルモンを聴いていて、その歌唱の上手さでずっと注目していたのですが、今日のロドリーゴでは表現力も、歌唱もBravissimoでした!! あんなに輝かしい高音が出るんですね。決して力で押さない、知的さを感じさせる抜群のヴェルディ・バリトンだと思います。この”名誉”がかもし出せないとヴェルディ歌いではありません。上江さん、いつかシモンもやってほしいなあ。今日は3幕目最後のアリア、死にいく時に最後の力を振り絞って歌うところには完全にやられました。ここはいつも感激のシーンですが、今日上江ロドリーゴは圧巻でした。そして死の後に少しひびく「友情のテーマ」がまた、涙を誘いますね。

今日は、ジョン・ハオと加藤宏隆のバス二人(加藤はバス・バリトンだが)のフィリポと宗教裁判長の二重唱も大迫力でした。決してモゴモゴしない美しいバス。低い声で感情表現はむずかしいと思うのですが、二人の威嚇と諦め、同意がつまったやりとりには息をこらえました。両方のバスがこれだけ上手く呼応しあうというのは、海外のドン・カルロの舞台でもそうありません。しかし、加藤さんは、この音域でジェルモンを突然歌わされて、ムーティにさんざんレッスンでしごかれて可哀想でした。

話それました。

横山恵子も素晴らしい出来でした。絶賛したいです。ただ、僕は個人的にはヴィヴラートの多い彼女の声のエリザベッタよりはフリットリスタイルのほうが好きなので、やはり安藤赴美子で聴きたかったのが本音なんです。トリノの仮面舞踏会のオクサナ・ディカもそういうタイプでちょっと苦手です。最近聞いた新しいソプラノでは、ルイゾッティのヴェルレクでのメキシコ人(だったと思います)のアイノア・アルテータが良かったですね。ああいう人ならそんなに高くないでしょうから新国立あたりで使ってもらいたいものです。

あ、また話それました。

若手の山本耕平も血気にあふれるカルロを熱演し、情熱とほとばしる感情を声に入れ込んでいて好感持てました。29歳!後ろから見ると衣装も含めて、”ダニール・シムキン”みたいです。踊りだしそうな躍動感。イケメンですしこれから人気でますね。ただ、惜しむなくはもともとの声がイタリア的でない感じですね。4幕目では輝きが出てきましたけど、どちからというと内向的な声か?直近で生で聞いたカルロが、ファビオ・サルトリなんで余計そう感じるのかもしれません。 フランス語版のカルロのほうが合いそうです。清水華澄のエボリ公女、ちょっと良い人でしたけど、歌は実にうまい!特に後半、3幕から全開でしたね。

とにかく、今日の歌手のレベルにはびっくりです。

昨年10月にスカラ座で、ファビオ・サルトリ、マッシッモ・カヴァレッティ、ルネ・パーペ、マルティナ・セラフィン、エカテリーナ・グヴァノヴァ,指揮はファビオ・ルイージという超豪華キャストでドン・カルロ聴きましたが、それから4ヶ月で今日の公演を聴いて、十分比較できる!!日本のオペラの実力もすごいなあ。

ちょっと、残念だったのは、指揮のフェッロでしょうか。可もなく不可もなくという風にいえなくはないですが、ずーっと中音でボリュームが固定したような感じ。テンポにもメリハリがないです。それでいて、友情のテーマのところなど、変にのばすのが違和感がある。これはルイージとはだいぶ差がありました。このくらいの人をイタリアから招聘するほどのことはないのでは?と思いました。

それと、必ず書いておきたいのは、今日の舞台幕があがってまず、あっと思ったのは衣装の素晴らしさ。マクヴィガーの演出は期待通りよかったのですが、衣装は期待をはるかに超えていました。まず、色がまさにアルマーニが作った舞台衣装のよう。あるいはジオットのフレスコ画か。特にグレイはイタリアの近代画家、ジョルジョ・モランディのグレイを使っていましたね。この手のグレイはアルマーニ・グレイとも言われます。これは絶対衣装担当はイタリア人だと思って、帰宅してからパンフレットでチェックしたところ、“ブリギッテ・ライフェンシュトール”! おお、4月のスカラ座来日でファルスタッフの衣装を担当して、僕もブログで絶賛したあのオランダ人でした。ペーズリーを大胆に使ってましたよね。

オペラの公演で「衣装が良い」なんて特筆したことなんて10年で数回しかないのに、彼女がそのうちの2回を占めるとは! 完全にファンになりました。ファンレター書きたいです。

5幕のドン・カルロ、 METでモデナ版を見ました。演出はだいぶ違いましたけど。とにかく4幕版に比べてストーリーがよくわかります。ちなみに、トリスタンとイゾルデも前にもう一幕付けてくれるとストーリーが良くわかるんですけどね。ドン・カルロとトリスタン、王の花嫁と息子 or 家臣ができてしまうという点でそっくりです。ラストはワーグナーのほうが夢想家というのがわかりますが。

両方とも長いオペラです。のめり込まないと、お尻が痛いとか、トイレにいきたいとか、4時間以上集中するのが難しくなります。今日は? やっぱり指揮ですね。4幕でのめり込まされるだけの緊迫感のある音ではありませんでした。ヴェルディ得意かどうかは?ですが、二期会系なら沼尻マエストロのほうが良かったのでは?

良かったといいながら色々と文句言っていますが、満足度最高です。

実は、今愛用のMacbookAirが不調で、これだけ書くにも大変苦労しています。ということで今日はおしまい。

ヴェルディ弦楽四重奏初めて聴きました!

いや、不勉強でした。ヴェルディが弦楽四重奏を書いていたなんて。

日曜日に晴海の第一生命ホールで、”エルデーディ弦楽四重奏団”の演奏で初めて聴く機会を得ました。なかなかの名曲でした。ヴェルディらしく緩急織り交ぜており、感情高まるトーンや、フーガのようなクラシックなトーンなどで、アレグロ、アンダンティーノ、プレスティッシモ、スケルツォ・フーガと4つの楽章からなります。

もともと、この曲は目的があっってヴェルディが書いたものではないそうです。アイーダがカイロのオペラ劇場で初演された1871年、同劇場からの依頼だったのに、ヴェルディは行っていないんですね。彼が力を入れて自分の初演として考えたのは、どうやら翌年のスカラ座での初演だったようです。スカラ座の公演に成功するとヴェルディはイタリア各地でアイーダを公演しました。1873年のナポリ公演では彼の愛人で主役のテレーザ・シュトルツが病気になり上演が延期された間に暇をつぶす形で作曲されたようです。

この日は、他にニーノ・ロータと、ピツェッティの弦楽四重奏も演奏され、イタリアの近代の数少ない室内楽を聴くことが出来ました。おまけに、アンコールにはプッチーニが、これもただ一作だけ書いた弦楽四重奏「菊」がおまけに! ニーノ・ロータはプッチーニの後をつぐ、と言われていますが、このプッチーニの弦楽四重奏のほうが、よほどニーノ・ロータっぽかったです。エンニオ・モリコーネはクラシックは書いていないと思いますが、”ニューシネマパラダイス”なんかの音楽は、この流れにあるような気がしました。

CDを探したら、なんとハーゲン四重奏団が演奏したのがあるんですね。でも売り切れ。残念。どこかで入手したいと思います。

今月は、あとは二期会の”ドン・カルロ”、そしてアメリカン・バレエ・シアターのガラ公演と、ヴィシニョーワのマノン、それと”ローリング・ストーンズ”!! 盛りだくさんです。

車の中で音楽を聴くということ。

移動中の車の中、ドライバーとして音楽を聴くというのは、音楽愛好家としてはあまり褒められたリスナーではないことは確かです。どんなに良い装置を揃えたとしても、走行音、エンジン音からは逃れられないし、ポジションも全くベストからは遠いところに座ることになります。また、音量を上げれば運転に危険が生じます。

ですから、車の中で良い音楽を聴こうと思ったらショーファードリブンで、クワイェット・コンフォートかなんかのヘッドセットで自分の世界に閉じこもる、つまり飛行機のビジネスクラスかファーストクラスと同じ環境にするしかないわけで、まあ、そうまでするなら家でゆっくりそれなりのオーディオセットで聴いたほうが快適で安いというものでしょう。

しかし、僕のように週に3日は車で東京まで出る、月に1000kmから1500km、時間にすれば25-30時間は車を運転しているものとしては、おしゃべりの多いラジオを聴くよりは、それなりの音でそれなりの音量で、それなりの設備金額で音楽を聴きたいものなのです。

ところが最近困るのは、「それなりの設備金額」というのが不可能になってきているんです。「何もできないから安い」か「オーダーメイドで馬鹿高い」のどちからなんですね。もとより後者は選択にないので、なんとか市販のものでリーズナブルにオーディオを組もうとするんですが、カーナビを入れるともうだめです。カーナビについているお仕着せのアンプになってしまう。音は万人向けというか蛮人向けというか、昔からのドンシャリに近い。しかも、カーナビの案内が入ると自動的に音量が下がってしまう。(これは調節できるかな?)

もちろん、ベンツやBMW、ジャガーあたりになると、いや、日本車でも「サラウンド8スピーカー200W」みたいなオプションが付いて30万円くらいというのもあります。30万がリーズナブルと思う人もいるかもしれませんが、僕はそうは思わないなぁ。だって、スピーカー、アンプ別々に選べないもの。もちろんデッキも選べない。昔はナカミチのアンプとデッキにJBLのスピーカーつけて10万ちょっとくらいで、充分好きな音が出せました。プジョーでそういうことが出来たのは、406が最後で、以降はチョイスが減るばかり、最近買った208では、ついにCDデッキも付かなくなりました。JBLのスピーカーだけは意地でも入れてますが、前は自分で出来たのが、今はドアの内張を全部外してもらう工賃だけで2万円くらいかかります。

僕が車で聴くのは、オペラの他に、ボサノバ他ブラジル音楽、JAZZ、室内楽。どちらかというと中音重視です。JBLのスピーカーだってベストではないんですが、素直に鳴ってくれて一本1万円台のカースピーカーってJBLしかないと思います。しかし、カーナビにくっついているアンプが、どうしていけません。安っぽい音なんだよなぁ。社用車のプジョー308は、どんなに調節してもラウドネスが最大になっているようにしか聞こえません。

皮肉なことに、iPodしか使えない208のほうは、カーナビを付けていないのでイタリア製のアンプがついており、中音がとっても良いんです。工場出荷時の標準アンプですから安物でしょうけど、すがすがしい中音が出ます。iPodにロスレスでデータを入れれば安上がりで良い音が聞けそうですが、買ったばかりのCDを入れて聴くという、当たり前のことができない。。

最近、夕食が終わって湾岸道路を帰ってくることが多いのですが、「もう少し良い音で聴きたい」という願望が日増しに強くなっています。オフィスでは1万5千円のロシア製真空菅アンプに1万円のUSB-DAC、ロスレスのiTunesで、中古のタンノイ(TEACですが)、全部で10万もしないで、すんばらしい小さな音で音楽が聴けるのになぁ。

なんか方法ないか、お金をかけずになんとかする方法を真剣に検討中です。

新国立オペラアリアコンサート(デヴィーア選抜!)

”文化庁委託事業としての「平成25年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」若手オペラ歌手の人材育成および地域のオペラ歌手の人材発掘事業 披露独演会 オペラアリア・コンサート”  いやぁ、長いタイトルですなぁ。昨今のクラシックを問わず音楽公演では最長のタイトルでは?よほど「イタリアのディーヴァ”マリエッラ・デヴィーア”が選んだ若きスター達のアリア・コンサート」としたほうがすっきりするし、わかりやすいのではと思いますけど。

昭和音大の卒業生、つまり藤原系列ですが、10月にデヴィーアのレッスンを受けて、そこで選抜された10数人が一同に介して歌ったというわけです。当然、イタリアオペラが中心。

なかなか聴き応えがありました。大雪の翌日でまだ交通機関もズタズタだというのに、会場の新国立大劇場は満員でした。指揮は、僕が一押しの若手の柴田真郁。指揮とオケはピットに入って、歌手だけがステージに一人で立つという形式です。歌手にはちょっとプレッシャーあったでしょうね。
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一部は、本当に若手。二部は藤原正会員などキャリアを積んだ歌手というように構成され、休憩を入れて2時間45分。まずは、やはり柴田真郁の指揮が良かったですね。きちんとした様式を持っていながら、メリハリが付いていてオケを引っ張っていく力を感じます。何よりインテンポなイタリアっぽさが美しい。また、若い歌手のスピードの動きに追従し、時には引っ張っていく感じ。これは歌いやすいでしょう。オケだけの「アルジェのイタリア女」序曲、「カヴァレリア・ルスカティーナ」間奏曲、「カルメン」間奏曲、素晴らしかったです。

第一部の歌手は、さすがにやや緊張気味。その中ではただ一人メゾソプラノの丹呉由利子さん、ヴェルディの「オベルト」より「クニーツィアのアリア、誰が熱き思い出を取り戻してくれるのか」を歌いましたが、非常に落ち着いていてオペラの中に引っ張り込む余裕を持っていましたね。大物の予感。まあ、昨年秋にテアトロ・ジーリオ・ショウワ(昭和大学付属のオペラホール)のオベルトの公演で同役をやっていたのですけど。

二部では、藤原の納富景子さん、フィガロとトゥーランドットから一曲づつ歌ったのが印象的でした。

今月は、新国の研修所公演も行きますが、こういうところで若い人に目をつけておくのも楽しみです。

なんかすがすがしいコンサートでした。




新国立、カルメンと蝶々夫人をパスして「死の都」に期待!

大雪です。今日の新国立の「蝶々夫人」を観劇された方は大変でしたでしょう。

カルメン、蝶々夫人と2公演スキップしました。両方とも「大好き!」というほどでもなかったので。そうは言っても評判が良ければすぐにチケットを取って行こうと思っていました。しかし、信頼できる知人からの情報では、両方とも余り好評ではなかったのでパスしました。

それでも、チケットの売れ行きはまずまずだったそうです。この2演目人気あるんですね。僕はビゼーだったら、「真珠取り」、「美しきパースの娘」のほういいかなぁ。カルメンは、ビゼーが全部書いていないし、絶対にドリーブのカディスの娘達に触発された、、、と言うか真似ですね。(ところで4月にデセイがカディスを歌います!、デセイのはないんですが、珍しくネトレプコが歌っているカディスがありました。)でも「セギディーリャ」なんか大好きです。カラスのはほんとに好き。ドスがきいてますよね。あれを聴くとカラスってメゾソプラノだと思います。一方、バルトリのもなかなかおもしろい。でも、もう歌わないでしょうね。バルトリらしくないですから。
https://www.youtube.com/watch?v=odwbCdIg12k&feature=player_embedded

それに比べて、「死の都」のチケットの売れ行きがいまひとつだそうです。意外です。ヴォツェックだって再演するくらい人気になったのに。死の都、曲は美しいし幻想的だし(舞台見てませんが)、なんか良い予感がするんですよね。

あとは、研修場公演の「ナクソス島のアリアドネ」、リヒャルト・シュトラウス生誕150周年ですから是非! 最近、研修所も国からの研修生への補助が月に20万円から12万円に減ってしまい、地方の有望な若手が東京で歌に集中して勉強できる状況ではなくなってしまい、研修場のクォリティがどうなるかが心配です。今年のNHKのニューイヤーコンサートに出た、中村恵理さんなんかは研修所のころから凄かったですが、今やヨーロッパで大活躍。腰越真理さんもそうですよね。将来の宝石を探す楽しみもあります。

そろそろ雪も小降りになってきたようです。

佐村河内守のチョー憂鬱

このニュースを聞いた時は耳を疑いました。僕は、さほど彼の曲を聞き込んでいたわけではないですが、それでもHIROSIMAのコンサートに行こうと2回チケットを取ったのですが、何故か2回とも海外に出るために聴きに行けませんでした。今考えると何かが、僕が聴きに行くことを妨害してたみたいな気がします。

人によっては、佐村河内氏は、「引っ込みがつかなくなって」、ここまで来てしまったというような、同情的な見方をする人もあるようですし、誰が書いても良い曲や良い曲だと言う方もいます。しかし、自伝も書き、何度もインタビューや座談会で、「作曲の苦しみ」について述べ、「鼻血を出して失禁する苦しみ」とか言っちゃって…….、それを、ブームの火付けに利用し続けていたんです。NHK他でドキュメンタリーやって、床の上でのたうち回っていたのは何なんでしょうか? その頃から、新潮社の雑誌などでは「怪しい….体調悪いと言いながら、インタビューの時はいつも元気」と言われていました。彼は完全に詐欺師ですね。しかも、被爆者の方々や耳の不自由な方々を愚弄する、実に悪辣な行為です。彼の作品と言葉を信じで、それで元気になろうとした人々、応援した人々が多くいるはずです。彼はその人達を手玉に取って裏切り続け、彼らの「希望の星」に堂々となってきたわけです。なんと言ってもこれが一番許せない。もし新垣氏と今日発売の週刊誌がすっぱ抜かなかったら、そのまま続けていたのは明白ではないですか! いやぁ、腹立つなぁ。

この問題は、著作権法違反と詐欺罪の可能性がありますね。まず、けっこう可能性の強いのは詐欺罪でしょう。佐村河内氏がCDをレコード会社に発売させ、イベントをやり、全国コンサートツァーをしている。その流行の火付け役として、上記のように彼自身が嘘の芝居をしまくって、苦しみの中で作曲してきたということを、自伝やインタビューで何度も語っているところにあるわけです。それがなかったら、これだけのブームにはならなかったでしょうから、レコード会社、あるいは消費者、コンサートを聴いた人達から詐欺罪で売ったられる可能性はあると思いますし、充分それに値するだけの罪だと思います。

著作権法違反という話もありますが、、皆さん多分お気づきのように、今の日本の著作権法だとゴーストラーターの新垣隆氏が佐村河内氏を訴えない限りは罪になりませんね。そもそも合意でやっていたわけですし、なにしろ著作権法は親告罪ですから。ただ、今後非親告罪になると検察が起訴ということもありうるわけです。

僕は、何度も言っているように著作権の非親告罪化には反対ですが、このような問題が起きるとその考えもゆらぎますね。

ヴェルディも、年老いてからアリーゴ・ボイトの助力を得ながらファルスタッフを作曲しましたが、何もそのことを隠してはいません。トスカニーニは、トゥーランドットの初日当夜、プッチーニが生存中に作曲をした部分の演奏が終わったところ(リューの自刃の場面)で指揮を止め、「マエストロはここまでで筆を絶ちました」と述べて降板してしまいました。そして2夜目になって初めてプッチーニの弟子のアルファーノ補作部分が演奏されたのです。

音楽において、作品と作曲者はそれほど緊密につながった関係があるのです。絵画でも同じですね。佐村河内の音楽は、絵で言えば偽作です。

しかし、18年もの間、楽譜も書けなかった佐村河内氏のこのトリックが全く見破られなかったというのは不思議ですね。誰か間で、これをしかけて廻していた"プロデューサー”がいるのではないかという気もします。

それにしても、何か非常に寂しい想いがします。二度とこのようなことが起きないことを祈るばかりです。



昨日からこの事で気分が悪い。。。。
イイネ

ランスとオリィの聴き比べ

先日の藤原のオリィ伯爵以来、どうも何かのど元にトゲが引っかかったような感じ。で、色々とオリィ&ランスを聴き比べていますが、やっぱりこれです。ルーッジェロ・ライモンディ(Bs)、エンツォ・ダーラ(Bs)、ルチア・ヴァレンティーニ・テラーニ(Ms)サミュエル・レイミー(Bs)、ウィリアム・マッテウッティ(T)、セシリア・ガスティア(S)、それと目立たないですが、レオ・ヌッチもドン・アルヴァーロ役で入っています。豪華!!

このアバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団(?)の1985年版、もう序曲から躍動感に溢れています。素晴らしい! ゲルギエフで生のも2008年に聴いて良かったですが、やっぱり一家に一枚アバド版。これです。

オリィ伯爵とそのまま比較してはいけないですけど、一枚選ぶとこれです。藤原のオリィ伯爵、2公演行った人の話だと、僕が行かなかった日曜日のほうが断然良かったとこのこと。失敗したかなぁ。13564.jpg

オリィ伯爵その後

2日日曜の公演も終わり、オリィ伯爵の感想がブログなどに上がり始めましたが、総じて好評。指揮についても絶賛は無いものも、良く頑張っていたという評価。やっぱり僕の耳が悪いのでしょうか?

METのベニーニの指揮のDVDや、はたまたリセウでのコボスの指揮の”ランスへの旅”も聴いてみたんですが、やっぱりこの前のデニス・ヴラセンコの指揮は、これらの2枚と聴き比べても平坦で退屈。。そうきこえてしまったのでしかたないです。

自分自身を擁護するつもりはないですが、指揮はけっこう評価別れますね。スカラ座来日のドゥダメルなんか最近では一番良い例では。絶賛と非難にほぼ半分に別れました。去年のムーティ conducts Verdiも同様。と言ってもこちらは、8割方は絶賛でしたが….。

オリィ伯爵、演目、音楽ともに大好きなので、日曜日も行けば良かったかなぁと思っています。僕はロッシーニの作品の中では、「ランスへの旅」が圧倒的に好きなので、このコンバージョン版とも言える「オリィ伯爵」が自分の中で不完全燃焼なのはどうも気持ち悪いです。

まあ、気を取り直して2月の公演を楽しみにしましょう。2月は、なんとオペラ1本、バレエ2本、ローリングストーンズ1本という、波乱にとんだ観劇スケジュールです。

ところで、ついにヨナス・カウフマンが来日するようですね。招聘元があまり聴いたことの無いところで、ホームページも見つからないのが、やや不安ですが。。 カウフマンを日本で聴けることを待ち望んでいた方々がいると思うので、是非流さないで実現してほしいものです。

バッティストーニのリゴレットがやってくる!

2月19-22日にアンドレア・バッティストーニが東京でリゴレットを振ります。おっと、失礼、2015年の話です。

■2015年2月19日(木)/20日(金)/21日(土)/22日(日) (東京)
『リゴレット』オペラ全3幕
≪東京二期会オペラ劇場公演≫ パルマ王立劇場との提携公演
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:ピエール・ルイジ・サマリターニ/エリザベッタ・ブルーサ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

いや、今から楽しみ!


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