プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

カルミナ・ブラーナ

3月のイタリア旅行から帰ってから、当然忙しくなるとは予想はしていたけど、いや思った以上です。もう忙しくて、、観劇はおろか、家でゆっくりと音楽を聴く時間もない始末。ブログも書けませんでした。

それでも先週、今週と2週連続で、新国立劇場のバレエ「カルミナ・ブラーナ」を見て来ました。これは、新国立劇場の”顔”ですね。素晴らしい!今回の公演は来月退任するデヴィッド・ビントレー監督の総決算。あらたに、新制作の”ファスター”との2本立て。任期中一度も指揮をしなかった、顔さえも出さなかった、オペラパレスの尾高なんとかいう人と違って、ビントレーは在任の4カ年の間に素晴らしい仕事をして、新国立バレエを新たな高みに導いたと思います。

このカルミナと来月の最終公演、"パゴダの王子”はどうしても見なくては。。いつでも見られると思って、僕はそれほど新国立のバレエってたくさん見ていないんです。ザハロワなってしょっちゅう来ていたのに一度も見ていない!!

とは言え、2週連続で見たこのカルミナ・ブラーナ、とにかくかっこいいい!Coolです!興奮とタメ息!

今日もこれから仕事なんで、感じたことだけ。。

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・バレエの振り付けには、ビントレーの天才的な才能を感じますが、とにかくこれを表現するダンサーの力がすごい。これだけのクォリティのバレエが国内で見られるなら海外行かなくていいのでは、と思ってしまいます。

・そして、カルミナ・ブラーナは総合芸術ですから、音楽も大事なんですが、ポール・マーフィーの指揮、新国立の合唱、高橋淳、安井陽子、荻原潤の歌唱、どれもすごいです。特に、ポール・マーフィーのは、難しいバレエ音楽の指揮を見事に緊張感とテンポの良さで引っ張りました。今年は、去年はゲルギエフ指揮でマリインスキーバレエの、結婚、火の鳥などのバレエ・リュス作品を堪能する機会もありましたが、ボニングなきあと、そうそう真剣にバレエ音楽を振ってくれる指揮者がいないのです。 まあ、クラシックバレエではこうはいかないと思います。パ・ドゥ・ドゥとかありますしね。ダンサーに合わせて振らないとバレエができませんから。そういう意味では、素晴らしいミンスクの音楽を聴くというのは難しいですね。

・配役ですが、20日の米沢唯はシャープで躍動感のあるフォルトゥナ、今日の湯川麻美子は妖艶で感情がほとばしるフォルトゥナを演じました。両方とも良かったですが、僕はやはり世代的にも湯川さんかな。男性ダンサーでは、英国から来たシングルトンがすごい! アルビン・エイリーみたいです。

・ファスターに出た、本島美和さん、大ファンです。最近は世代交代気味ですが、彼女の存在感と優雅さ、”シルヴィア”でも思いましたが、日本のモニカ・ルディエール、、って言ったら、「まだそんな歳じゃない」と言われそうですが、優雅ですね。
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良いオペラを聴くと、1週間くらいそのシーンやイメージ、コンセプトが頭を占領して、自分の人生とのかかわりを探しまわることになりますが、良いバレエは、とにかくポジティブなエネルギーをくれます。元気になります。

最後に、今回は今日は2階最前列のA席、先週は4階2列目真ん中のD席でしたが、D席の音の良さにびっくりしました。4300円でシャンパン付き!

それもあって、とにかく満足です。6月のパゴダも2回見に行きたいものです。







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アバド最後の映像

キングインターナショナルからの抜粋です。アッバードの最後のルツェルンでの映像。行きたかった。万難を排しても行くべきだった、と言っても遅し。

「アバド最後の出演となった2013年ルツェルン音楽祭のオープンニングを飾ったこの演奏会のプログラムは、ブラームスの『悲劇的序曲』、独唱を藤村実穂子が務めたシェーンベルク『グレの歌』の間奏曲と山鳩の歌、そしてベートーヴェン交響曲第3番『英雄』というものです。
 冒頭のブラームスからアバドらしく深みと歌心を込めた柔らかく暖かみのある演奏です。続く『グレの歌』の間奏曲と「山鳩の歌」ではソリストとして藤村実穂子が登場。アバドは若い頃から新ウィーン楽派の音楽を好んで指揮し続け~~~」
http://www.hmv.co.jp/news/article/1404180001/?utm_source=mxx000340ww&utm_medium=mail&site=hmv_extra_in75

パリのバルトリがストリーミングで!

いや、びっくりしました。今、上演中のバルトリのオッテロがストリーミングですごい高画質で見られます。タダです。パリのシャンゼリゼ劇場での公演です。明日17日が楽日です。オッテロと言ってもロッシーニのオッテロですから、「柳の歌」はありませんが、現代演出で、素晴らしい!ま、ちょっと種明かしがあって、この流れている画像は、同じプロダクションをチューリッヒ歌劇場でやったものなんですけどね。それでも、この画質、全くおなじものを公演中に流す、それもバルトリ、大盤振る舞いですね。

今、日本に来て欲しいオペラ歌手と言ったら、バルトリ、フローレス、カウフマンでは? ただ、興行的には順番は逆かもですね。で、どうやらカウフマンは今年来るようです。

バルトリはとにかく公演が少ない。このシャンゼリゼ劇場のオッテロ、行きたかったんです。3月なら行ってましたが、今は、新学期。とても行けません。そしたらこのサイトで見られるんです。

この情報を教えてくれた、音楽評論家の加藤浩子氏のブログもご覧下さい。パリからの速報です。

ホントは、今年のヴェルディ公演の話の続きを書くはずが、ロッシーニのオペラの話になってしまいました。しかし、今や、世界のほとんどの歌劇場でストリーミングをやっています。日本は? 無し。 新国立さん、なんとかして下さい。良い公演をしているんだから世界に発信してほしいなぁ。。

今年もヴェルディが熱い!

生誕200周年は終わったのですが、今年もヴェルディが熱い!ちょっとこれからの公演などを、発表されているもの、未発表のものを含めてご紹介しましょう。

■5月後半、ローマ歌劇場来日 ”シモン・ボッカネグラ”と”ナブッコ”

指揮はもちろんリッカルド・ムーティです。とりあえず両方とも1回づつのチケットを取ってありますが、シモンのほうは2回行きたくて、昨日も12時のプレミアムエコノミー席を取ろうとしましたが、時既に遅し。けっこう人気ですねー。ムーティの指揮は、このところ帝王の名にふさわしく、やや重すぎる感じがありますが、まず得意のナブッコは最近の動画を見ても良さそうです。やや心配なのはシモンですが、これは重いのも良いかと思います。昨年のコンサートで、シチリアの晩鐘や運命の力の序曲が思いっきり重かったのは、やや戸惑いましたが、、、(詳しくは昨年のブログ「ムーティ conducts ヴェルディ」)

配役もいいですね。

シモン:ジョルジョ・ペテアン
アメーリア:バルバラ・フリットリ
ガブリエーレ・アドルノ:フランチェスコ・メーリ
フィエスコ:リッカルド・ザネッラート
パオロ・アルビア二:マルコ・カリア

フリットリとメーリは抜群ですね。ペテアンは生で聞いていませんが、かなりこの役をやっているので良いと思います。フィエスコがリッカルド・ザネッラートからドミトリー・ベロセルスキーに代わりましたが、そのほうが良いと言う方も多いです。実際、最近のローマは彼がフィエスコをやっています。ただ、ザネッラートの降板理由が、「個人的な家族の事由により出演できないことになりました。」というのは何でしょうか?

個人的にはパオロのマルコ・カリアの出来が一番気になります。このオペラは幕が開いてからシモンが出てくるまでの、けっこう長い間パオロが引っ張るのです。彼がダメだとオペラ自体がダメになりますね。「夢遊病の女」でアミーナが出までのリーザもそうですね。

ナブッコのほうは、とにかくムーティの指揮に期待です。ベロセルスキーはこっちも出ますね。あとは、聞いたことのないアヴィレガイッシのセルジャン、どうでしょうか?わくわくです。こちらではソニア・ガナッシとルカ・サッシが、看板でしょう。とにかくユニゾンの力強さを聞きたいです。

つづく。。。。

春のご挨拶

改まってご挨拶です。この4月1日より、東京理科大学専門職大学院イノベーション研究科で教授(知的財産 戦略専攻)に着任致しました。昨年まで非常勤講師として2年間「著作権とライセンシング」という講義を半年だけ担当して参りましたが、今年からはその講義を改変し「商品化ライセンス実務」として、通年で担当。研究室を頂き、ゼミナールで知財プロジェクト研究を担当致します。すでに講義、ゼミとも第一回目をスタートしました。今迄とは大きく違う責任を強く感じています。若い人達が知財権の分野で社会で楽しく働いていけるよう、少しでも僕の経験と知識を分けて、そして僕をバネの付いた踏み台として飛び立ってくれることを望んでいます。

60歳で引退と思っていたところに、このような全く新しいスタートラインを切らせていただくことに感謝致します。

僕の大学院での専門分野、著作権、商標権のライセンス(二次使用による商品化)は直接オペラとは関係ありませんが、今TPP交渉で話題になっているベルヌ条約は”リゴレット”、"エルナーニ”の作者ヴィクトル・ユゴーの起草です。彼とヴェルディとの関係(ユゴーはリゴレットの上演を起訴で中止させようとし敗訴し、その後オペラとの和解を図り、著作権条約の起草に全力を尽くし、条約締結の前年に起草を終えて亡くなっています。)オペラとライセンスの関係については、部分著作を致しました「知財権の教科書」(2012秀和システム刊)にも記しております。

そんなわけで、全くオペラとライセンス、著作権、全く関係ないわけではなく、時間の許す限り研究を続けてまります。

また、文科省の定める範囲で、現業のコンサルタント、ユニセフのライセンスアドバイザーの仕事も続けて参ります。

今後ともこのブログをご愛読頂きますよう、お願い致します。また、ライセンスビジネスに興味のある方は是非、僕のもうひとつのブログ”湘南人のライセンシング日記” もごらんくださいませ。

草間文彦

素晴らしきイタリアの隠れ家 " カサ・イリッカ "

今回のイタリア旅行、8泊9日の旅でオペラは2回だけ。いつもなら5-6回は入れ込むところですが、あいにくイースターの休暇で公演自体が少ないのです。その代わりに、いつもはオペラばかりでなかなか行けない場所を訪れることができました。

プッチーニの脚本家ルイージ・イリッカの家もそのひとつ。イリッカは、トスカ、マノン・レスコー、また、ジュゼッペ・ジャッコーザとの共作で、ラ・ボエームも書いています。また、プッチーニだけでなく、アンドレア・シェニエ(ジョルダーノ)、イリス(マスカーニ)なども。

イリッカの家は、エミリア・ロマーニャ州の小さな城壁都市、「カステーラクアート」という街(村)にあります。昔はこのような城壁に囲まれ、その内側に街があり、入り口の柵を締めれば出入りができないという中世からの村、特に丘や山を利用した形態の村がそのままイタリアやスペインに残っていましたが、今は廻りの新しい都市(新市街)が主な居住地になり、城壁の内側はお土産やさんだらけになっていることが多いのです。

しかし、この村は、まさに中世のまま。モデナから車で1時間半、高速をピアチェンツァで降りてから迷いながら行くこと20分、まるで映画ロードオブザリングの「ミナスティリス」のような城壁都市の入り口が現れました。

まったくの静粛の世界。何よりの贅沢です。ここにあったイリッカの家を買い取り、素晴らしいホテルに仕上げたのが、フランス人でイタリアに長く住む、ミッシェル・ドゥフォールさん、写真のようにイッセイのドレスを素敵に着こなすチャーミングな方。ドゥフォール男爵の末裔ではないようですけど、名前までオペラっぽい。家の中はミッシェルさんがプッチニーニとイリッカを研究し、蝶々夫人、トスカ、マノンレスコーなどの部屋に模様替えして素晴らしい空間になっています。

馬が上り下りした石坂を車でなんとか上がりますが、荷物をさっさとおろさないと人も脇を通れないほどの道幅。ここに、すばらしいファッションホテル(陳腐すぎる呼び方だなぁDSC00346.jpg
)があります。"ミナスティリス”の門から外に! アラルゴンの気分!

DSC00379.jpg馬ならぬアルファロメオはこの道には大きすぎるようで。

DSC00290.jpgカサ・イリッカの「期待させる」玄関

ホテル内部の素晴らしさたるや! ロビー、そこからの眺望、各部屋の内装(トスカ、マノン、蝶々夫人の部屋の順)は、もう写真で見て頂いたほうが早いでしょう。説明無用


DSC00255.jpgトスカの部屋、真ん中は正絹の帯です。

DSC00266.jpgマノンレスコーの部屋、若い二人を感じさせます。いいセンスだなぁ。

DSC00220.jpgメインスイートの蝶々夫人の部屋、素晴らしい眺め。「ある晴れた日に」を聞きたくなります。

DSC00219.jpg部屋にはこんな素敵なバスも。ここでオペラを聞いていて、冷えたソアベでも頂けたら人生の至福。

DSC00215.jpgロビーを兼ねるファミリースイートのガラス張りのラウンジ、当時と同じ、手作りのガラスのため、厚さが均一でなく、ステンドグラスのようです。

DSC00249.jpg調度品のすべてにミシェルさんのセンスが光ります。

DSC00223.jpg外を覗くと、またまた素晴らしい邸宅が、、中世の回廊のある家ですね。

ミシェルさんは妹さんが、鎌倉に日本人の夫と住んでいるとのこと、時々日本にも来るので日本通。ベッドに帯を置いているのは、ダブルを嫌う日本人のために、ベッドを2つに分けて見えるようにしているそうです。

DSC00241.jpg部屋の隅でイリッカがほほえむ。

そして、スプマンテで乾杯!このホテルにはミッレラ・フレーニも良く滞在したとのこと。夫のギャロフのこと、カラスとテバルディの本当の話なども話していたそうです。写真-8

その後そこに集まった常連や近所の友人と食事に出ました。フランス人、イタリア人、ロシア人と国際的、みな音楽を愛する人達です。場所はすぐ近くのレストラン、"La Rocca De Franco"、小さな入り口で見逃しそうですが、これは3星クラスの味でした。まちがいなく、今回行ったレストランの中で最高! エミリア・ロマーニャ、ミラノ、パルマはだいたい美食の場所ですが、ここは段違い。ミラノから美食家が2時間かけて食べにくるそうです。でなければ人口1000人の村で、席数が100近いようなレストランを維持できないでしょう。この日は平日で僕達借り切り!!


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DSC00334.jpg集まったみんなの陽気なこと、みんなエミリア・ロマーニャと音楽を愛しています。それにしても平日の昼間からスプマンテ、ソアベ、ランブルスコ、地元のさくらのリキュールと、みんな良く飲むこと。

DSC00315.jpg最高級の生ハム、「クラッテロ」、ヴェルディはこれと、肩肉の「スパラコッタ」が好きだったようです。僕はこのクラッテロ、食らってろ。。。

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2つめの皿は、エミリアロマーニャ特有の餃子風のパスタ、なんと上品で美味しいこと。緑のにはアーティチョークがこねられています。

DSC00310.jpgレストランから外を見ると、エミリアロマーニャの平原が、、これも最高のご馳走。

というわけで、このカサ・イリッカ、突然行くことになったので、(モデナでお会いした音楽評論家のKさん、有り難うございました。感謝!!)泊まることができませんでしたが、(パルマにホテルを取ってしまっていた)、是非また戻って来たいところです。

http://www.casaillica.com

















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