プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

「レオ・ヌッチ氏を囲む会」開催間近です。

いよいよ、「レオ・ヌッチ氏を囲む会」が3週間後に迫って参りました。
8296.jpg
ヌッチ氏は、現在イタリアでのヴェルディフェスティバルで、ミラノスカラ座の"シモン・ボッカネグラ”のタイトルロールに出演中、これを16日に終えて、すぐに18日にジェノヴァ カルロ・フェリーチェ歌劇場で、同じくヴェルディの”ルイーザ・ミラー”にミラー役で出演。この指揮はなんと、若手の第一人者アンドレア・バッティストーニ氏です。(氏は来年2月にリゴレットを振りに来日します。)ヌッチ&バッティストーニのルイーザ・ミラーは初日だけで、ヌッチ氏は日本に向かいます。私は、この18日のルイーザ・ミラーと翌19日のハンブルグ市立歌劇場でのニーノ・マチャイゼのルイーザを聴きに行く予定で切符まで手配していましたが、どうしても仕事が忙しく、昨日旅程をキャンセルしました。残念ですが、26日にはヌッチ氏にお目にかかれるのを楽しみにしています。チケットはあと7枚程度になりました。是非お誘いあわせの上、下記よりお申し込みくださいませ。

■日時:11月26日(水) 午後6時30分 ~ 8時30分
■場所:ザ・リッツカールトン東京 パークビュールーム(1階フロア)
■会費:13,000円(ビュッフェ料理、フリードリンク込み)
(ヌッチ氏のディナーショーではございませんことを、ご承知おきください)

クリスマスイルミネーションを臨む素敵な会場で、イタリア人の演奏家たちから「偉大なレオ・ヌッチ Il grande Leo Nucci」と慕われるヌッチ氏の人柄を身近に感じられる一夜を企画いたしました。ヌッチ氏も、日本のファンの皆様との交流を大変楽しみにしていらっしゃいます。皆様お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。抽選会などのイヴェントも予定しております。
ご出席をご希望の方は、下記の方法でお申込みください。当日は皆様同士での語らいもお楽しみいただければと存じます。お目にかかれますのを楽しみにしております。
                       レオ・ヌッチ氏を囲む会 発起人 加藤 浩子

【お申込み方法 】※申込み締切日: 2014年11月20日(木)
●お申し込みは下記にございますよう、お電話、郵送、ファックス、e-mailにて御願いを致します。お申し込みと同時に ご出席人数分の会費を、下記口座宛にお振込みをお願いいたします。(当日の受付での時間短縮のためご理解くださいませ。)
●お申し込みとご入金の確認をさせて頂き次第、ご参加受付完了のご案内を郵送致します。(こちらは当日の受付票となります)※なお、申し訳ございませんがクレジットカードはご利用いただけません。また、お客様のご都合によるキャンセルはお受けしかねます。(ご返金も不可となります)あらかじめご了承くださいませ。

● お電話でのお申し込み&お問い合わせ先 → 日本ヴェルディ協会 TEL 03-3320-2500

● 郵送、ファックス、e-mailでのお申し込み先 
→ 郵船トラベル株式会社 音楽・美術ツアーデスク〒101-8422 東京都千代田区神田神保町2-2 波多野ビル FAX 03-5213-6235  e-mail: tst@ytk.co.jp
●お振込み先 → 三菱東京UFJ銀行 本店(普)7592782 トクヒ)ニホンヴェルディキョウカイ


「レオ・ヌッチ氏を囲む会」参加申込書(画像をコンピューター画面で直接ドラッグ&ペーストできます。ただ、やや画像が粗いため、見にくい場合は上記ヴェルディ協会にお電話にてご連絡ください。また、私、草間とお知り合いの方は直接ご連絡頂きましてもけっこうでございます。)

それでは、皆様、是非26日にヌッチ氏とご一緒に楽しい時を過ごしましょう!
th-改訂ヌッチ氏を囲む会案内チラシ2014R









スポンサーサイト

ドン・ジョヴァンニ at 新国立劇場

先週の"パルジファル”に続いてこの日曜には"ドン・ジョヴァンニ”に行ってきました。先週、何を間違えたか(と言いつつ間違いが多い、、、反省)"パルジファル”を一瞬"パジルファル”と書いてアップ、すぐに消して訂正したのですが、ちょうどロボットが廻ってきていたようで、キャッシュが残ってしまい、いまだ恥をかいております。今回は「ジョン・ドバンニ」と書かないように気をつけました。なんて、ここに書いたのがロボットにピックアップされたりして。。

このプロダクションはもう3回目、なのに、演出は前に見た感じが残ってなくて家内に「これ新演出だっけ?」と馬鹿な質問をしてしまいます。つまりいつも歌手が良くて演出と舞台美術が残らないんです。特に前回2012年のタイトルロール、マリウシュ・クヴィエチェンはすごかったぁ!これが4月で、6月にフォークトのローエングリン。僕の知る限りでは新国立の最高の2ヶ月だったのでは?

今回のキャスト&スタッフは。。。

スタッフ

指揮ラルフ・ヴァイケルト演出グリシャ・アサガロフ美術・衣裳ルイジ・ペーレゴ照明マーティン・ゲプハルト

(指揮)ラルフ・ヴァイケルト

(演出)グリシャ・アサガロフ

(キャスト)ドン・ジョヴァンニ アドリアン・エレート
騎士長 妻屋秀和
レポレッロ マルコ・ヴィンコ
ドンナ・アンナ カルメラ・レミージョ
ドン・オッターヴィオ パオロ・ファナーレ
ドンナ・エルヴィーラ アガ・ミコライ
マゼット 町 英和
ツェルリーナ 鷲尾麻衣
合唱 新国立劇場合唱団
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団

今回はBravi, Bravo!でもありましたが、むしろBrave!の歌手陣! アガ・ミコライは初回のタイトルロールがガッロの時にはエルヴィーラ、前回はドンナ・アンナ、今回はまたエルヴィーラですが、素晴らしい。音程の正確さ、情感の表し方、毎回聴くたびに旨くなっています。ただ、ドンナ・アンナとエルヴィーラとどちらが合うかというと微妙ですね。これだけうまくなって貫禄も出てくるとドンナ・アンナかなぁ。。と。レミージョのほうが細い繊細な部分が目立つのでエルヴィーラでも良かったような気もしました。あとツェルリーナの鷲尾さん、Brava!ですね。存在感が素晴らしい。声が出てきた時、びっくりしました。「うまいなぁ!!!!」

ちょっと判断に苦しむのが、ドン・ジョヴァンニのアドリアン・エレート。前半はイタリアっぽい明るい声でいいかなぁと思っていたのですが、後半になると殺人者とプレイボーイとしての怪しいセクシーさが全然出てこないのに不満。これはクヴィエチェンにはかなわないまでも、歌い方で2004年のグラインドボーンのジル・カシュマイユのように、声の質が素晴らしくなくても表現力だけで素晴らしいドン・ジョヴァンニを歌ってくれた人もいるので、Bravo!は控えめ。そう言った意味ではマルコ・ヴィンコもおどけた感じや軽い感じがないんですね。重厚なレポレッロでジョヴァンニのご主人みたいな感じしました。ただ、二人ともうまいし、評価する方も多々いるでしょう。

そういう意味で、今回も関心したのはドン・オッターヴィオ役のパオロ・ファナーレ。甘くて繊細で、良く通る声、ピアニシモも飛んでくる。素晴らしいですね。彼がアルフレードやったら最高じゃないでしょうか?

最後に、指揮ですが、これも判断に苦しみます。ドン・ジョヴァンニに「後宮からの脱走」の序曲のような疾走感を求めるのは無理にしても、躍動感がなさすぎて、歌手は歌いやすいと思いますが、正直やや退屈でした。日本で振るのに安全運転する必要はないと思うんです。特に”新”国立ですから、新しい振り方にトライしてほしかった。バッティストーニにしてもノセダにしても、ルイゾッティにしても日本ではもっと自由に振っている。サイトウキネンのファビオ・ルイージなんて、本人そうは思っていなかったかもしれませんが、「バッティストーニなんかに負けるか!」というようなものすごい切れ味でした。あのファルスタッフは今思い出してもグッときます。あれほどの巨匠でも、ああいう新しい振り方にチャレンジするんだ!

ラルフ・ヴァイケルト、若くはないかもしれないんですけd、もっとチャレンジしてほしかったなぁという感じありますね。

でも、とにもかくにも、歌手の中に「大音量の声」で圧倒するタイプの人がいないのは、歌手全体のレベルがとても高かったことを示していると思います。

今シーズンの新国立はなんだかんだと言っても世界の歌劇場と全く遜色ないというか、スカラ以外のイタリアの歌劇場と比べたら、素晴らしいラインナップです。何度も言いますが、音楽監督がしっかりするとこれほど変わるのです。次ぎはドン・カルロ。あー、楽しみ!
dongiovanni.jpg

カウフマン公演中止

やっぱりなぁ。中止です。チケット代の他に会員費まで設定して、公演の前日に中止発表では切符買って楽しみにしていた人が可哀想。HPの更新日10月15日になってますが、昨日まで載ってなかったなぁ。ただ、カウフマン、本当に風邪引いていてスカラ座もキャンセルとか。買う不満。。。。

ヨナス・カウフマン ジャパンツアー2014 お詫びと日程変更のお知らせ

更新日:2014/10/15
2014年10月18日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール
2014年10月20日(月)ザシンフォニーホール
2014年10月22日(水)サントリーホール
上記日程にて行われる予定でした「ヨナス・ カウフマン ジャパンツアー2014」は
出演者 ヨナス・カウフマンの健康上の理由により、来日が不可能となったため全公
演を延期させて頂きます。
【変更日程】
2015年5月28日(木)19:00開演(18:00開場)ザシンフォニーホール(大阪)
2015年5月30日(土)19:00開演(18:30開場)サントリーホール(東京)
2015年6月1日(月)19:00開演(18:30開場)ミューザ川崎シンフォニーホール(神奈川)
現在お持ちの座席指定チケットはそのままご利用できます。各公演当日、お手持ちのチケットでご入場ください。
ご都合の悪い方にはご返金致します。返金方法につきましては当サイトにて後ほどお知らせいたします。
楽しみにして下さっていた皆様には大変ご迷惑おかけいたしますことを深くお詫び申し上げます。
招聘/主催会社 株式会社 アーチ・エンタテインメント

新しい時代の ”夢遊病の娘”

昨日のパルジファルから打って変わって今日はベッリーニの "夢遊病の女”。今回の昭和音楽大学の主催では"娘”になっています。昨日のブログであろう事か"パジルファル”と書いてしまい、すぐに撤回したのですが、Googleやフェイスブックには何故か"パジルファル”がキャッシュされてしまったようで、みっともない.......

さて、今回の公演ですが、ついに現代演出になりました!演出のマルコ・ガンディーニと美術担当のイタロ・グラッシは前回のオベルトでも美しい舞台を作りましたが、今日の舞台も素晴らしい。クプファーの舞台のようにお金はかけていませんが、キュビズムっぽい舞台装置と、モランディのようなフレスコっぽい色に深紅をアクセントに使い、まぎれもないイタリアです。部分的に紗幕が車のウィンドウのように出てきて、これが室内外の境になったり、心理的な近さと遠さを表します。すぐれた演出だと思います。昔の馬場紀夫さんのアルプスの少女ハイジみたいな演出も良かったですけど。

僕はヴェルディ以外の作曲家ではベッリーニがとても好きです。特にこの演目の曲の美しさは比類ないものです。姉妹版とも言える「異国の女」のCDも持っていますが、今ひとつです。ノルマはバルトリの素晴らしい上演を聞きましたが、カプレーティとモンテッキ、清教徒はまだ聴いていません。METでの清教徒は行きたかったのですけど、NYはヨーロッパに比べフライトもホテルもコストが高いので諦めた苦い思いがあります。やっぱり行っておくべきだったかなぁ。この時代の作品でもうひとつ大好きなのがロッシーニの"ランスへの旅”で、これは後で後悔しないように来年2月にマチャイゼが出るのを聴きに行きます。

話がそれましたが、そういうわけで、出演の歌手もいよいよ寝っ転がったり、ひっくり返ったりして歌うようになりました。今回はアミーナ役には藤原歌劇団準団員の柏川翠。え、準団員!とびっくりするような歌唱力、演技力、落ち着き、「暖まってから声が良くなる」というようなものではなくて、最初から全開です。藤原のベルカント系ソプラノの素晴らしさは、決して大きな声ではないけれど、絹の糸のようにプリマの歌が合唱の上を飛んでくるような鋭い繊細さがあること。高橋薫子さんが全くそうですが、この人もそうでした。まだまだ技術は伸びるでしょうが、充分に磨かれている素晴らしい原石です。最後のアリアもBrava!!!!!!!! そしてエルヴィーノの岡坂弘毅、ホセ・ブロスを思わせるような締まって甘い声。大物の予感です。

指揮者は僕にはお馴染みのダンテ・マッオーラ。人の良いお爺ちゃま、という感じですが、イタリアの小劇場の雰囲気を充分に出すような優しい指揮。実に丁寧に、そして歌手に寄り添って曲を紡ぎます。先生としても最高でしょうね。

テアトロ・ジーリオ・ショウワ、良い劇場です。音響も舞台装置もライティングも素晴らしい。今日は奮発してS席。それでも4,800円。会員ですので4,350円、二人で2回行けば元が取れる”ゆりフレンズ"会員です。

なんか、劇場の宣伝みたいになりましたが、このレベルの劇場であれば、シーズンに3-4作を組んで会員を募っても良いのでは、と思ってしまいました。もちろん僕は行きます。


パルジファル、新国立の新しい幕開け

新国立劇場から若杉 弘氏が去ってから、長いこと不在だった音楽監督に、マエストロが帰って来ました! 飯守泰次郎氏!日本のワーグナーの第一人者です。新国立劇場の音楽監督としてのスタートを、そしてその2014-2015シーズンの幕開けをワーグナーの遺作 "パルジファル”の巨匠クプファーの新演出で飾ったのですから、これはすごいことだと思います。おそらくは監督就任が決まってからすぐに動き始めたのでしょう。

今日は、初日ではありませんでしたが、今日は飯守マエストロに敬意表してブラックスーツで劇場に行きました。

クプファーは1991年と翌年にバイロイトで上演された"ニーベリングの指環”のDVDでものすごい衝撃を受けましたが、彼の才能は79歳になった今も、超一流の切れを見せてくれました。幕があがってから最後までステージの中央にはLED(青色LEDがなければできなかった!)で美しく色が変わる光の川、いや稲妻のような道がステージ奥へと続いています。全幕、これだけの大道具、もちろん巨額の投資がされたとは思いますが、と紗幕で場面の心理描写と進行を表していくのです。METのジラールの演出も凄いなあと思いましたがとにかく血しぶきが多いのにやや辟易。

クプファーの美学は、この血をLEDの川を赤い溶岩のように表現しています。とにかく滅茶苦茶美しいのです。いつも思うことですが、新国立のライティングは世界一のレベルにあると思っていますが、今日もこれを痛感しました。クプファーは新国立の舞台装置の良さを出し切っていますね。ドイツの最近の新進演出家というと白い箱、段ボール、ドクロというイメージですが、クプファーは91年のリング以来、ただただ美しいのです。

そしてこの美しい舞台に乗る歌手も超一流です。特にアムフォルタスのエギルス・シリンス、グルネマンツのジョン・トムリンソンの力強く切れない美しい声と表現力、4時間に近い上演時間、その輝きが衰えることはなかったのに感激!クンドリ役のエヴェリン・ヘルリツィウスはワルフラウト・マイヤーのようなワーグナー専門という感じではないが、クンドリの不可思議さを声と演技で醸し出していました。クリスティアン・フランツは新国立でもお馴染みの歌手ですが、聞くたびにうまくなってくる。ただ、カウフマンは往年のルネ・コロのような廻りを高揚させるようなヘルデン・テノールではなく、ややこじんまりした感じ。

それでも、これだけのワーグナーが日本で聴けるのであれば、バイロイトなんか行く必要はないのでは、と思ってしまいました。飯守マエストロの指揮は実に緻密で、ワーグナーの音のひとつひとつを拾って妖艶な世界を作っていました。個人的に欲を言えば、このパルジファルでは「音楽に持って行かれる」ような強引な快感とも言える力強さがもう少しあっても良かったかなぁという感じはしました。これは合唱も同じ。しかし、日本人が紡ぐのワーグナーの音楽の良さがとても出ていました。

ワーグナーの最後の作になったこのパルジファルも彼の生涯のテーマであった「救済」を求めた作品だと思います。それにくらべてヴェルディの遺作「ファルスタッフ」はそれまで、名誉をいつもテーマに掲げて25作を書いてきた彼が「名誉がなんだ!」と笑い飛ばした作品。同じ時代を南北で代表した二人の生き方も音楽もそして最後も、本当に違います。だからこの二人を追いかけることは楽しいのです。

昨年のヴェルディ、ワーグナーのアニバーサリーイヤー、日本ではヴェルディの上演が目立ち、ワーグナーファンは寂しい思いをしたことをしたと思います。僕も一応ヴェルディ協会とワーグナー協会の掛け持ちですからそう感じました。昨年のシーズンがこのパルジファルで開いていたらたまらなかったでしょうね!

飯守さんの作った今シーズンのラインナップはここ数年で最も素晴らしいラインナップだと思います。多分、全部行くことになると思います。最後に万雷の拍手に迎えられてステージにあがったマエストロを見て思いました。別に単純なナショナリズムではないけど、「国立」という名前の付く劇場は、やはりこのくらい音楽への思いと愛と、もちろんプロとしての力と、そしてこういう大作をシーズン頭に大成功させるクリエイティブ力と政治力のある人にいてほしいものです。マエストロ、ご健康に留意してご活躍ください!

さて、明日はベッリーニです。日本ベッリーニ協会っていうのは聴いた事ないですね。

勘三郎忌追善大歌舞伎

ひさしぶりに歌舞伎行きました。10年ぶりかと思ったら、前回は2008年、演目も同じ「寺子屋(菅原伝授手習鑑)」あの時は松王丸が先代の勘三郎、武部源蔵が海老蔵でしたが、まさしく勘三郎の一人舞台。「泣き笑い」は鬼気迫るものがありました。

僕はオペラは「椿姫」から入ったのですが、歌舞伎はもう40年近く前、20代の時にこの「寺子屋」から入りました。その時の松王丸が先々代の勘三郎。その頃は、全然歌舞伎を知りませんでしたが、それでも我が子の首がはねられると知りながら寺子屋入りをさせる松王丸の苦悩でジーンときました。(今はウルウルになってしまいますが)その後、先々代勘三郎や先代松緑で何回か見ました。富十郎のも見たような気がします。

今日は中村屋の勘三郎ではなく、仁左衛門のちょっとクールな松王丸、勘九郎が武部源蔵でした。寺子屋の後も「吉野山」、「」鰯売戀曳網と追善興行ならでは中村屋の得意な演目が続きましたが、七之助はすごいと思いました。今日は時代物でしたが、世話物もさぞや素晴らしいだろうと思わせる演技と声の回しぶり。誰かに似ているというのではなく、彼独自の世界がありました。寺子屋では松王女房役の玉三郎とのやりとりになり、さすがに力の差が出ましたが、鰯売の蛍火の妖艶な様、そして遊女から姫に、そして鰯売の女房に変わる様はあっぱれでした。

ただ、十七代が作った勘三郎の遊びたっぷり(実際遊びをたっぷりしたんだと思います)、余裕たっぷりで、自分の人生経験がすべて役に出るような域に勘九郎が達するまでにはまだまだ長い時間がかかるでしょう。十七代は良くアドリブで客席に下りて来て観客と話しをしたり、時事の話題を織り込んだり。。。普通の役者にではできないことをやりましたね。本当、粋でした。先代もNYでの歌舞伎公演など、遊びがたっぷり入った演目をやりました。新作はあまり好きではありませんが、「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の岩亀楼の主人、玉三郎とのやりとりの凄かったこと。今思い出しても目頭が熱くなります。この時も寺子屋をやりましたが、それから2年で鬼籍に入りました。勘九郎さんもまだ何年もお父さんから"粋”な遊びを学びたかったでしょう。

先代、先々代の三回忌、二十七回忌の追善公演ということでたっぷり想い出に浸らせてもらいます。先々代でしかみていないけれど、妹背山婦女定訓の清澄も良かったなぁ。

自分なりにオペラは十八番を作ってありますが、歌舞伎はそんなに見ていないので、せめて五番くらい。オペラの"シモン・ボッカネグラ”にあたるのが、「加賀見山旧錦絵」です。最近は後日談の「鏡山再岩藤」ばかり上演されているようですが、「加賀見山旧錦絵」のほうが舞台が素晴らしくきれい。敵役の岩藤がパオロです。(なんのこっちゃ?)

また、時々歌舞伎にも行くとしましょう。
kabukiza_201410f.jpg

クプファーのパルジファルが楽しみ!

いよいよですね。新国立劇場、飯守新監督の初演 "パルジファル”
https://www.facebook.com/nnttopera?fref=ts

これは楽しみです。もう演出をすることはないだろうと思われていた(か?)、ハリー・クプファーの新作です。僕はクプファーのリング、大好きなんですよ。特に最初のライン河の底のシーン。幻想的です。パルシファルとしては去年の春のMETのライブ・ビューイングのカウフマン、パーペ、ダライマンの素晴らしい公演以来。ワーグナーとしても去年5月のハンブルグ歌劇場でのヤング指揮コンビチュニー演出、フォークトが出たマイスタージンガー以来。なんかワクワクします。

今シーズンは新国立行きますよ! ”ドン・ジョヴァンニ”、"ドン・カルロス”、”こうもり”、”マノン・レスコー”、”沈黙”とチケット取ってします。”運命の力”も行くでしょう。

やっと、まともな音楽監督がきちんとしたラインナップを作ってくれた感じがします。音楽監督がシーズンオープニングを振る!、これでなくっちゃ。できれば、彼の得意なリヒャルト・ストラウス、”ナクソス島のアリアドネ”か”パースの美しき娘達”あたりも入っていれば最高でした。ワーグナーファン(僕もワーグナー協会員ですが)には、日本のワグネリアンとして最高の指揮者である飯守泰次郎でしょうが、彼のストラウスも本当に素晴らしい。

今年後半から来年早々
の観劇プラン、こんな感じです。

■2014/10/11 パルジファル(新制作大期待) 新国立
■2014/10/12 夢遊病の娘   テアトロ・ジーリオ・ショウワ
(これお勧めです。この劇場で3度目になりますが、いつもとても良い。イタリアの小劇場の感じ。A席で¥3,800-!!)
■2014/10/19 ドン・ジョヴァンニ(グイヴィチェンではありませんが、新国立の十八番)
                        新国立
■2014/11/16  シモン・ボッカネグラ(ヌッチ)   スカラ座
■2014年11月  眠れる森の美女(新制作)      新国立      
■2014/11/18 ルイーザ・ミラー(ヌッチが主役と演出、指揮がバッティストーニ、行くつもりではいますが......)    ジェノヴァカルロフェリーチェ劇場
■2014/11/19 ルイーザ・ミラー(マチャイゼ、ペテアン、毎日ルイーザ・ミラー)
                     ハンブルグ市立歌劇場
■2014/11/26 レオ・ヌッチ氏を囲む会(ヴェルディ協会主催、どうぞご参加ください。)      
                          リッツ・カールトン東京
■2014/11/28 レオ・ヌッチリサイタル      オペラシティ
■2014/12/3 ドン・カルロ 新国立
1月       こうもり            新国立
■2014/1/14 ウィーン・シュトラウス フェスティヴァル・オーケストラ
                           サントリーホール
■2014/2/1    シモン・ボッカネグラ(ヌッチ、フリットリ、ヴァルガス、フルラネット!なんと豪華な!)
                           ウィーン
■2014/2/3    ランスへの旅(マチャイゼ、大好きな歌手で大好きな演目です。)      
                           アムステルダム
■2014/2/4    アンドレアシェニエ(カウフマン) ROH
■2014/2/19 リゴレット/バッティストーニ上江隼人 文化会館
■2014/2/20 リゴレット/バッティストーニ成田博之  文化会館
■2014/2/21 リゴレット/バッティストーニ上江隼人 文化会館

今年は貯めてきた飛行機会社のマイレッジがヨーロッパ往復4-5回分あり、この恩恵を受けています。ただ、11月はまだ仕事の調整が付かず行けるかどうかは50%/50%です。いずれにしろマイレッジを使うのは達人になってきたかも。。。 【“クプファーのパルジファルが楽しみ!”の続きを読む】

FC2Ad