プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

気軽にオペラの世界に踏み込むには最適の年かも。

良く、知人に、「そんなにオペラを見ていたらお金がかかってしかたがないでしょう」と言われます。確かに映画に行くよりは高いですが、多くの方は、スカラ座やMETの引っ越し公演、それもバブルの頃に話題になった金額が頭に入っているようで、「6万、7万?」と聞いてきます。たしかに、今年の英国ロイヤルオペラハウスとか、昨年のムーティ指揮のローマ歌劇場、一昨年のスカラ座あたりのいわゆる「引っ越し公演」だと、S席は5万円を超します。が、何もそんな一番高いシートを取らなくたって良いんです。(とは言いつつ、僕がオペラに脚を突っ込んだ時はバブルの終わり頃で、けっこう高い切符買っていましたが)

先日の藤原のファルスタッフはB席で充分良かったですが、¥12,800-。でもまだ高い? 次の藤原本公演の"ラ・トラヴィアータ(椿姫)”は新百合ヶ丘のそれはお洒落で素敵なホールでやりますが、僕はいつもB席くらいで取りますが、¥6,800- 、これで藤原歌劇団正会員の実力派、佐藤亜希子さんとか光岡暁恵さんのヴィオレッタが聴けます。

新国立劇場も、本当に格安です。プログラムによって値段にランクがありますが、B、C席で充分!3階の最前列ななか最高です。今、上演中の「こうもり」なんて、C席で¥7,560-です。これをアメリカンエキスプレスのカードで電話予約すると、当日でも、¥1,300-分のドリンクチケットが付いてくるので、シャンパン飲めます。5月のばらの騎士、7月の蝶々夫人などもそんな金額です。

もちろん、そういう値段で良い席を選ぶには、早めに、、できればウィークデイの夜の上演を選ぶのが良いのは間違いありません。

今年は、来月、バッティストーニ指揮のリゴレットが4日間上演されますが、これなども、今や世界が注目する指揮者と、日本人の若手実力派バリトンの上江隼人さん他、そうそうたるキャストですが、1万円台を超えるシートはありません。だから3日間も見に行けます。

もちろん、METのライブビューイングも松竹の映画館で盛んにやっていますし、パリのオペラ座のライブビューイングも始まりました。¥3,600-という価格でオペラの醍醐味、それも超一流の上演を楽しめます。僕自身は、個人的には、映画の場合、歌っている人にアップされてそれ以外の部分が見られないのが嫌なので、ほとんど行きませんが、それでも迫力はすごいと思いました。

今年は、あと6月にハンガリーオペラも来ます。セヴィリアの理髪師に、スカラ座ファルスタッフにも出て、大評判になった、メゾのダニエラ・バルッチェローナが出ます。これもB席で¥14,000-、C席で¥10,000-は買いやすいです。 同じ劇場で、フィガロの結婚もありますので、ここらへんもオペラに入りやすい、楽しい演目だと思います。

僕も、今では見に行くオペラの半分以上がヴェルディですが、最初はプッチーニ、モーツァルトでオペラに馴染みました。演出もあんまり変わったものよりは、トラディショナルなものが良いと思います。

バレエについても書きたいんですが、仕事もしなくちゃいけないんで、この辺で。

来週は、いよいよヨーロッパ3カ国へオペラの旅に行きます。



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「ファルスタッフ」藤原歌劇

藤原のファルスタッフの第2日目を見てきました。ファルスタッフ、以外と日本での公演は多くありません。昨年のサイトウキネン以来か?

キャストはどちらがAかBかわかりませんが、土日で別です。この日のキャストは下記の通り。

ファルスタッフ:折江忠道
フォード:森口賢二
フェントン:中井亮一
アリーチェ:佐藤亜希子
クイックリー夫人:牧野真由美
メグ・ページ:日向由子
ナンネッタ;清水理恵
カイウス:所谷直生
バルドルフォ:曽我雄一
ピストーラ:小田桐貴樹

そして、指揮は、アルベルト・ゼッタ、何歳?87歳ですよ。東フィルでも振るし、今年は東京、大阪で、”ランスへの旅”も振りますし、大活躍。すごいですね。

音楽のほうは、ゼッダの余裕たっぷりで、管をうまく使った味わい深く、ややゆったり目の指揮で安心して聴けました。歌手に寄り添う感じですが、決して遠慮しないで鳴らします。

しかし、舞台上では一転、一幕目は、歌手は皆非常に緊張気味。特に女性陣はファルスタッフを陥れる策略をしているとは思えない、テンションの低さでした。折江のファルスタッフも低音の弱音が安定せず、不安。ただ、ファルスタッフ役のバリトンは、このの一幕めの話すような弱音の低音は、不安定になりがちですね。かなり難しいのでしょう。サイトウキネンの時のケルシーも風呂にはいるまで、そんな感じでした。

一幕目で、一番自由に歌っていて光ったたのは、ナンネッタ役の清水理恵、彼女は最後まで非常に良かったです。まあ、アリアみたいなのもあるし、歌いやすい役なのもありますが、一幕目、彼女だけは喜劇に入っていました。ランスでも出て来ますから楽しみです。

二幕目にはいると、状態は一変。皆が調子が出て来た感じで、特に折江さんはどんどんファルスタッフになりきってきました。テムズ川から上がったあたりが、哀れっぽいところなんですが、ここらへんがうまい。演技も出来る余裕が出て来てだんだん引き込まれます。

良く「一幕目は声が暖まらない。」と言いますが、今回に関しては、1キャストで1日だけしか公演しない藤原歌劇団の常の上演方式に、歌手がかなり緊張していたのが一幕目の雰囲気だったのだと思います。二幕目に入りクイックリーの牧野真由美もどんどん調子が上がります。やや残念だったのは、実力派の佐藤亜希子のアリーチェの影がやや薄かったこと。Bravaも心なしか少なめの感じが。。。しかし、彼女は、もともとヴィオレッタでスピントに近い強い声で素晴らしいデビューをした歌手。4月も藤原でヴィオレッタを歌います。アリーチェのような、しゃべるような、軽い歌いは、この人の得意とするところではないのではと言う気がします。むしろ、トスカとかミミとか、或いはヴェリズモが合うのではないでしょうか。

そして、最後の森のシーンは、実際には森が出てこないというコストセービングの舞台なのですが、それを非常にうまく演出していました。舞台装置はお金をかけていませんが、とても良かったと思います。洗濯かごからファルスタッフを観客側に投げ入れるのも珍しい設定です。

ここ数年のヴェルディのマイブームは”ファルスタッフ”なんです。ヴィオレッタから入ったヴェルディで、今でもそれは、大好きな演目ですが、かれこれ国内外で20公演も生で見ると、やや飽きてきてくるのも事実。その点、シモン・ボッカネグラは何回見ても飽きない。特にレオ・ヌッチがタイトルロールのは。。という感じだったのですが、一作年のスカラ座来日の予習あたりから、ファルスタッフはまりました。ハーディング指揮、マエストリ、バルッチェローナ、フリットリ、カヴァレッティのすごいのを連チャンで聴き、そして去年のサイトウキネンのファビオ・ルイージの指揮の圧倒的な迫力の演奏を聴いて、完全にファルスタッフブームに陥りました。

ヴェルディがこの曲を書き上げたのは、80歳目前。オテロでもう最後と思われていたのを、リコルディとボイートにうまく乗せられて(?)、最後に書いた喜劇です。喜劇は、若い時の「贋のスタラチオ或いは一日だけの王様」が失敗に終わってから書いてなかったんです。ヴェルディは住んでいた小都市ブッセートからミラノの音楽院に入学しようと猛勉強をしますが、結局不合格になります。そして、妻と息子を病で亡くし、呆然としているところに、スカラ座からナブッコの脚本をもらい、これを作品かして、人気作曲家の階段を上り始めます。後に、有名になったヴェルディに、ミラノの音楽院は“ヴェルディ音楽院”と改名したいと申し出ますが、ヴェルディはそれを受け入れませんでした。自分を入れてくれなかった音楽院に自分の名を付けるなんて、ということでしょう。結局、“ヴェルディ音楽院”が成立するのは彼の死後になります。

 そして、ヴェルディの最後の作品、“ファルスタッフ”は彼が音楽院にはいるために猛勉強した「対位法」を駆使した、フーガで終わります。本当に美しく、複雑で、登場人物全員が歌うフーガ。「どんなもんだい」というヴェルディのつぶやきが聞こえそうです。また、舞台の上では、ヴェルディは、彼が生涯大事にしてきた「名誉」について、「名誉だと? そんなもので腹がふくれるか?」ファルスタッフにと言わせるのです。なんと、痛快な人生を送った音楽家ではありませんか。ヴェルディファンはそういうところが好きなんです。

今日のファルスタッフ、¥1,000-というリーズナブルな価格で販売していたプログラムもとても内容が濃くて、楽しめました。ただし、そろそろ自分の腹もビール腹になってきているのには気をつけようと思いましたが。。。

リオ五輪のマスコット

"ヴィニシウスとトム”というのが、3つの候補から国民の投票で選ばれた、リオ・デ・ジャネイロ オリンピック、パラリンピックのマスコット2体(2人?)の名前です。

これ感激しました。なんでかって、この二人はボサノバの神様みたいな人、故人ですが。。「イパネマの娘」の作詞者のヴィニシウス・イ・モラエスとその作曲者トム(アントニオ)・カルロス・ジョビンの名前なんですよ。
この二人は色々な曲を二人で作り、一緒に歌っていますが、とりあえず、イパネマの娘をお聴きください。

https://www.youtube.com/watch?v=KJzBxJ8ExRk

これは多分80年代後期、二人ともいい歳になっていますが、生きるボサノバですね。

ところで、リオの国際空港は”アントニオ・カルロス・ジョビン空港”って言います。もともとは”がレオン国際空港”と言っていましたが、1999年にジョビンの死後、名前を変えたんです。ローマの”レオナルド・ダ・ヴィンチ空港”とか、ワルシャワ・ショパン空港とか、音楽家の名前の付いた空港はいくつかありますが、ボサノバの名前の付いた空港で、ボサノバ歌手の名前のオリンピックマスコットとは、ブラジルらしい。ついでに、ブラジルの航空会社、ヴァリグ国際航空でリオに着陸する時には、トム・ジョビンが作詞作曲した”ジェット機のサンバ”が機内に流れます。洒落てますよねー。この曲はジョビンとミウシャというこれもボサノバのミューズ(弟が、シコ・ブァルキです)で聴いてください。あーブラジル行きたくなってきた。

https://www.youtube.com/watch?v=u-sbPpxxYpo

ちなみに、リオ・デ・ジャネイロ市立歌劇場は今はあまりオペラ公演はなく、それこそシコ・ブァルキやトッキーニョなどのブラジルの大物音楽家がショーをやっていますが、60年代にはカラスとステファノも来たはずです。

新国立2015-2016シーズン、オペラ公演発表!!

いつもよりちょっと早いのでしょうか? 来シーズンの新国立のオペラ演目が発表になりました。

2015-10月:ラインの黄金 指揮:飯守泰次郎 
             演出:ゲッツ・フリードリヒ(フィンランドオペラ)
             ヴォータン:ユッカ・ラジライネン、ローゲ:ステファン・グールド、
             フリッカ:シモーネ・シュレーダー、フライア:安藤赴美子

2015-11月:トスカ   指揮:エイヴィン・グルベルグ・イェンセン
             演出:アントネッロ・マダウ・ディアツ
             カラヴァドッシ:ホルヘ・デ・レオン
             スカルピア:ロベルト・フロンターリ

2015年12月:ファルスタッフ  指揮:イヴ・アベル
             演出:ジョナサン・ミラー
             ファルスタッフ:ゲオルグ・ガグニーゼ、フォード:マッシモ・カヴァレッティ
             アリーチェ:アガ・ミコライ、ナンネッタ:安井陽子

2016年1月:魔笛     指揮:ロバート・バテルノストロ
             演出:ミヒャエル・ハンペ
             ザラストロ:妻屋秀和 、タミーノ:鈴木准、夜の女王:佐藤美英子

2016年2月:イェヌーファ 指揮:トマーシュ・ハヌス
             演出:クリストフ・ロイ(ベルリン・オペラ)
             女主人:ハンナ・シュヴァルツ。ラツァ・クレメニュ:ヴィル・ハルトマン

2016年3月:サロメ    指揮:ダン・エッティンガー
             演出:アウグスト:エファーディング
             サロメ:カミッラ・ニールント、ヘロデ:クリスティアン・フランツ
             ヘロディアス:ロザリンド・プロウライト、ナララポート:望月哲也

2016年4月:ウェルテル  指揮:マルコ・アルミリアート
             演出:ニコラ・ジョエル
             ウェルテル:マイケル・ファビアーノ、シャルロット:エレーナ・マクシモワ
             アルベール:アドリアン・エレート、ソフィー:砂川涼子

2016年4月:アンドレア・シェニエ  指揮:ヤデル・ビニャミーニ
              演出:フィリップ・アルロー
              アンドレア・シェニエ:カルロ・ヴェントレ、マッダレーナ:マリア・ホセ・シーリ
              ジェラール:ヴィットリオ・ヴィテッリ、ルーシェ:上江隼人

2016年5-6月:ローエングリン  指揮:飯守泰次郎
              演出:マティアス・フォン・シュテークマン
              ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト、
              国王:アンドレアス・バウアー、エルザ・フォン:ブラバンド:マヌエラ・ウール

2016年7月:夕鶴      指揮:大友直人 
              演出:栗山民也
              ダブルキャスト:つう:澤畑恵美、腰越満美 
                      与ひょう:小原啓楼、鈴木准


なかなかのラインナップじゃないかと思います。飯守マエストロさすが。ヤナーチェクのイエヌーファが一番楽しみかなぁ。レンタル演出が2つある(ラインの黄金とイェヌーファ)はのは、予算的には仕方ないところでしょうが、指揮者にはイタリア人若手で注目(だそうです)の、ビニャミーニ。久しぶりのエッティンガー(今やザルツブルグに出てます!)など。歌手もフォークトが戻って来るし、カヴァレッティのフォードも聴けるし、その他、お馴染みの実力派がそろっていますね。

とりあえず、速報です。プロモーションビデオが出来ていますので、どうぞ!

あ、それからこれは二期会の話ですが、なんとバッティが来年はイル・トロヴァトーレを東京で振ります!二期会はすごい指揮者を取り込んだなぁ!

ウィーン・シュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラ

去年に引き続き、今年の「初芝居」は、ジャパンアーツ主催でサントリーホールにて開催された、昨日1月14日の、「ウィーン・シュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラ ニューイヤー・コンサート 2015」になりました。

初芝居とは俳句の季語で、だいたい歌舞伎を指す言葉ですから、松の内に歌舞伎座で、「連獅子」とか見るのがいいんですが、なかなかチケットも取れず、それとこの「ニューイヤー・コンサート」は楽しいんで、しばらくはこれが初芝居になりそうです。ちなみに、今年の歌舞伎座の新春公演に「番長皿屋敷」が入ってますが、ちょっと珍しくないですか?これって夏の公演で見た記憶しかありません。お正月から戸板返し! なんかオペラだと、新春にこうもりの変わりに新国立で"ヴォツェック”やるみたいですね。

話ずれました。

いや、この晩のシュトラウスの楽しいこと! ニューイヤーコンサートもいいですが、やはりライブは一番。ウィーンでも楽友協会以外でも、色々なホールで新春コンサートをやるようで、中には演奏者も一杯飲んでることもあると聴きましたが、そういう楽しい雰囲気がたっぷり。なんと言っても、このオーケストラの主催者で、指揮兼バイオリンのペーター・グートが最高のエンターテイナーです。昨年のビリー・ビュッヒラーより歳もだいぶ上ですが、余裕綽々でオーケストラをコントロールします。

お馴染みのワルツが多いのですが、レハールやシュトルツも入り、単なる初心者向け正月イベントではないところもいいです。


ヨハン・シュトラウスⅡ:トリッチ・トラッチ・ポルカ
Johann StraussⅡ:Tritsch-Tratsch-Polka, op. 214

ヨハン・シュトラウスⅡ:ワルツ「春の声」
Johann StraussⅡ:Frühlingsstimmen, Walzer op. 410

レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」より “ヴィリアの歌“ ★
Franz Lehár:Vilja-Lied, aus der Operette "Die Lustige Witwe" ★

J.シュトラウスⅡ:「美しく青きドナウ」
Johann StraussⅡ:An der schönen blauen Donau, Walzer op. 314

J.シュトラウスⅡ:皇帝円舞曲
Johann StraussⅡ: Kaiser-Walzer, Op.437

喜歌劇「こうもり」より”侯爵様、あなたのようなお方は” ★
Johann StraussⅡ: "Mein Herr Marquis", Couplet der Adele aus "Die Fledermaus"

ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「おしゃべりなかわいい口」
Josef Strauss:Plappermäulchen, Musikalischer Scherz Op.245

レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」より“メリー・ウィドウ・ワルツ“
Franz Lehár: Ballsirenen, Walzer aus "Die Lustige Witwe"

レハール:喜歌劇「ジュディッタ」より"熱き口づけ" ★
Lehár: "Meine Lippen, sie küssen so heiß aus "Giuditta"

ロベルト・シュトルツ:プラーター公園は花ざかり ★
Stolz: Im Prater blüh'n wieder die Bäume, Wienerlied

指揮は、まさしくシュトラウスの曲を彼の思いのままに再現した感じです。(と言っても「シュトラウスの思い」がどういう曲調なのか、楽譜読めないんですけど)そして、弦の音、管の音が素晴らしい。特に弦は、なーんか良い楽器使っているなぁ、という感じがします。ウィーンフィルの弦は張り方が強いとか聴きますが、ここもそうなんでしょうか。

お客様にも手拍子、ハミング、ウェイブの参加を促し、最後のラデツキー行進曲は、最前列にいた7歳くらいの女の子を舞台に上げ(もちろん予定通りでしょうが)、彼女に指揮をさせ、オケの半分は客席を廻ります。

これは、「やりすぎ」と言う人もいるかも? いえいえ、ウィーンの素敵なエンターテイメントです。実に良い気分で2時間半(休憩入りですが、けっこうたっぷりやりますよ)楽しみました。

レハール中心に歌ったのはソプラのの小林沙羅。最初ちょっと中音が安定しませんでしたが、グーツに励まされて、素晴らしいパフォーマンスを聴かせてくれました。グーツさん、21回目の来日だそうです!まだまだ、来てほしいですね。

ここから小林沙羅のインタビュー聴けます。

テオドール・クルレンツィスの魔法

遅くなりましたが、本年も皆様、よろしくお願いを致します。

まだ「初芝居」行ってないんです。数年前までは1月の松の内に新国立のガラがあったので、これが良かったのですが、ここ数年は、1月2週のサントリーホールの「ウィーン・シュトラウス フェスティヴァル・オーケストラ」の新年コンサートがスタートです。

ですが、今年のお正月は、はまりにはまっている音楽があります。

昨年の12月に購入してから、この2枚を毎日のように聴いています。そもそも、そんなにモーツァルトを積極的に聴く方ではないのですが、このギリシア人の若い指揮者、(1972年生まれ)クルレンツィスの魔法のようなモーツァルトには驚愕!
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最初にフィガロの結婚を買ったのですが、序曲だけでびっくりです。古楽器による演奏自体は、最近のはやりだし、他にもあるだろうが、この指揮者により演奏、速いというよりも”クィック“という表現があてはまるようなスピードで、各楽器が”会議は踊る“では無く、”オーケストラは踊る”という感じで、響き渡るのだ。そこにフォルテピアノがリズムを刻みます。

演奏するのは“ムジカエテルナ”というロシアのウラル山脈のふもとの小都市、ベルミのオーケストラ。演奏自体の中に即興と思われるところがいくつも聴かれるので、“いきなりライブ”での録音かとも思ったが、実際には「フィガロの結婚」は11日間、昼夜を徹してのやり直しを繰り返す録音の末に出来上がったものだそうです。

「モーツァルトってベルカントでやるものなのね!」と改めて(というか初めて)気づく衝撃。「恋とはどんなものかしら」に至っては(今、それを聴きながら書いていますが)好きに歌っているという感じです。だいたい、全体として、「オペラを歌っています。」という感じがしません。レチタティーヴォと歌唱の境目も通常のフィガロほどはっきりしていない。レチタティーヴォの伴奏は、フォルテピアノというのもおもしろい。

 伯爵夫人を歌う、ジモーネ・ケルメス、素敵です。第二のバルトリと、ある音楽評論家の方がおっしゃっていましたが、全くその雰囲気。

両CDともに\6,000-というのは高いですが、日本版で解説もしっかりあり、3枚組。なによりこれほど幸せな気分にしてくれる音楽に出会ったのは久しぶり。

Amazonのサイトから試聴できます


是非、フィガロの序曲だけでも聴いてみてください!! 新しい世界が開きます!

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