プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

蝶々夫人 at 新国立

平日、ぽっこりと時間が空いたので、当日券で新国立劇場の”蝶々夫人”を見に行った。D席、3,000円だったので、舞台下手がやや欠けたが、値段からしたら充分満足。

非常にシンプルに、上品に仕上げられたという好印象。ソプラノのカリーネ・ババジャニアンは、タイトルロール(蝶々)を得意とするというだけあり、完全に役になりきって歌にも演技にも余裕があり、ヒヤっとするところがない。名前とは違い、全然、婆々ではなくて美形! それにくらべてピンカートンのピサピアは、やや太りすぎで、大変な太鼓腹。演技も収支棒立ちっぽかったが、声量があり、声に表現力もある。ラスト近くの”愛の巣を離れて”のアリアは特に良かった。席が遠かったので、双眼鏡で見ない限りは満足だった。

スズキの大林智子も素晴らしい出来。このところ、新国立の演目はクオリティの向上がめざましいと思う。外国人主演者のキャンセルがあいついだ2007年は、舞台装置と合唱で持っているという感が強かった(タンホイザーが最たるもの)が、昨年春のアイーダ以来、本当に良くなっている。若杉氏の思いが行き渡ってきたのだろう。蝶々

僕は、プッチーニのジャポネスクな旋律があまり好きではないのだけど、今回は、オケもメリハリが利いて、しかもあくまで上品で良かった。指揮者のモンタナーロがステージ上から、演奏者全員に立つように何度も何度も笑顔で合図していたが、そんな指揮者の人柄が演奏にも出た感じがする。

今月末の”こうもり”も楽しみだなあ。


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