プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

カルメル会修道女の対話

昨日3月13日、新国立中劇場での"研修所公演”「カルメル会修道女の対話」に行ってきました。ここの研修所公演は、非常にレベルが高いです。

いつも中劇場でやりますが、客席とステージが近く、料金は安くとてもお買い得。昨年はフィガロの結婚でしたが、今年は珍しいフランスの作曲家プーランクの1950年代の作品。

しかし正直なところ内容は暗すぎ。。プッチニーニの修道女アンジェリカと、ドニゼッティのロベルト・デヴェリューの暗い部分だけ取ったようなストーリーで、最後は16人の修道女が皆ギロチン台に消えるというものです。

演出と舞台効果はなかなか良かったです。特に舞台と照明の良さは大劇場、中劇場を問わず新国立の美点。ただ現代演出なのかクラシック演出なのか、いまひとつはっきりしないのが気になりました。

コストをかけない現代演出に徹底しても良かったような気がします。冒頭の侯爵の書斎の場の本棚だけがクラシックで浮いた感じでした。

研修生中心とは言え、歌唱力は皆卓越したものがあり、特に主演のシスター・ブランシュ役の上田純子、新任の修道院長シスター・リドワーヌ役の中村真紀は聞き応えがありました。

音楽は、はじめて聴く楽曲なので、なんとも言えませんが、指揮のカルタンバックは、映画音楽的な効果をフルに出して、大胆と繊細を使い分けて良い音を作っていたと思います。

ただ、やはり作品そのものが冗長すぎて、オペラというよりは戯曲に曲を付けて、セリフの前や後ろに大きな音で効果音を入れた"音付き演劇”(ちょっと言い方悪すぎますかね)という感じがしました。

作品の好き嫌いから言えば、あまり好きではないです。

やはりオペラは、セリフがある程度割愛されて、それを音楽が補い「なんでこうなるの?」と言う部分は音楽に答えがある、というものではないかと思うのですが、この「カルメル会修道女の対話」はたしかに "対話”というタイトルにあるように、よくしゃべることが特色なのでしょう。やや、疲れました。

全体に芝居の流れや、音楽にも、プッチーニと、彼の"三部作”の中の”修道女アンジェリカ”の影響があると思います。なぜか東洋的な鐘の音などが入っていました。

さて、明日はいよいよ「ラインの黄金」でトーキョーリングの始まりです。

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