プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ミラノスカラ座ガッティ指揮特別演奏会

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ドン・カルロの指揮では、新聞ブログなどの批評で "ボロクソ”にたたかれ、会場でもブーが出たというガッティの演奏会ということでこわごわ行ってきました。

ところが一曲目のルイーザ・ミラーの序曲、なかなか良いのです。

出だしで音の強弱付けすぎている感じがありますが、オペラの不安定なムードを良く出していました。

今回は、ナブッコ序曲、シチリア島の夕べの祈り序曲と、序曲関係は良く、この人は交響楽的指揮者だったのかと感じました。

ただ、オーケストラはややゆるい感じで、ロンバルディア人は、弦がばらけた感じ、そしてホールの特質もあるのでしょうが、管楽器が全体にしょぼい印象を受けました。

ナブッコの「行け我が思いよ」を聴くと、ヴェルディの妻子3が亡くなった後にもしこの曲が出来ていなかったら、その後のヴェルディも無かったのではないかと、いつも思ってしまい、なかなか冷静になれません。つまりこの曲は何でも良く聞こえます。

ただ、合唱はナブッコに限らず全体的に、アイーダの時に見えなかったアラがやや見えて、立ち上がりにバラケがあったり、ちょっと雑な感じがありました。1回だけの公演ということで練習が不足していたのでしょうか?

それでも最後のアイーダの「エジプトの栄光」まで、ガッティの指揮はなかなか印象深かったです。テンポ感が良いわけではなく、妙に弦を伸ばしたりするのが、やや気になるのですが、ガッティの作りたいヴェルディの曲が、どういうものかというのは良くわかりました。その点は淡泊だったバレンボイムより迫力がありました。

ただ、ムーティが去った後、音楽監督がいないスカラ座、もとより”まとまろう”という力があまりありそうな楽団ではないので、マエストロというポジションにバレンボイムがいるとは言え、長いビジョンで音楽の方向性を指し示す役割を果たす指揮者がいないと、スカラ座の音楽のレベルを下げるのではないかという危惧をもちました。たまたま、最近買った70-90年代のスカラ座のDVDの10枚セットでアバド、ムーティが指揮しているのを見ると余計にそう思います。


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