プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

新国立”ヴォツェック”

先週のカプリッチョに続いて20世紀オペラ、それもかなりの抽象ものということで、ややおっかなびっくりでオペラパレスまで出向いた。

結果は、○マル!! 濃度の高い、緊密な1時間半3幕に魅せられました。


演出、歌手、舞台装置、そして音楽が一体となった舞台のレベルは非常に高かった。四角い空間をブロックの箱のようにして、これを人体実験をする部屋や、ヴォツェックの家になぞらえて、空中で前後左右上下に動かし、時には揺らした。その下には舞台一面に貼った真っ黒な水が張られて、まるで葦が生えているような沼をイメージさせ、月光や、ナイフによるマリーの殺害場面などを、その水面自体に反射させ、さらにそこから反射して天井に映し出す。不安を醸し出す音楽は、このような演出によりより研ぎ澄まされて、しかしあくまで美しく、歌手の声と合唱に調和する。

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初めて見たヴォツェックですから、色々と言えるわけではないのですが、すっかり魅了されました。

タイトルロールのトーマス・ヨハネス・マイヤー、マリー役のウルズラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン(長い...)を始め、出演者は歌ももちろん、演技が素晴らしかった。

しいて言えば鼓手長のエンドリック・ヴォトリッヒが男の中の男というマッチョな役柄な割には、声量も歌い方もやや”細い”感じがしましたが、これも小さな事で、今年後半のオペラ観劇では、ボリショイの”オネーギン”についで良かったのでは?

いや満足!




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