プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ルサルカ at 新国立

新国立劇場で、ドヴォルザークのオペラ、”ルサルカ”を見てきました。ドヴォルザークがオペラなんか作曲していたのか!と思いましたが、なんと10曲も、主に晩年ボヘミアに戻ってから作っていたそうです。

はじめて見るオペラの場合、ある程度勉強してから見に行くのですが、今回は忙しくて、ぶっつけ本番という感じで観劇しました。その割には、とても楽しめました。何より、音楽が良かった。一幕目の「深々と月にかかるお月様」はけっこう有名なアリアだそうです。「月にかかる月」というのは??ですが、美しいアリアでした。

2幕目は、タイトルロールの水の精、ルサルカが、人間の姿になると、声が出なくなるという設定で、当然、音楽が中心になるのですが、バレエ音楽から交響楽へ、ドヴォルザークの世界が広がる感じがあり、また、これを指揮するキズリンクと東京フィルハーモニーも、音楽を良くふくらませていました。音楽だけでも、このオペラに来た甲斐があったというもの。一緒に行った知人は、交響曲第8番を彷彿とさせる、と言っていました。

タイトルロールの、ルサルカのオルガ・グリャコヴァは、声量も充分、声に表現力がありました。演技もすばらしかったです。得意は蝶々夫人とのこと、なるほどと思いました。

ただ、水の精は、「フラフラと歩き廻っている」と表現されている割には、存在感がありすぎる感じもしましたが、これを言うのは贅沢というものでしょう。

ちなみに、なかなかの美人でした。

王子のペーター・ベルガーは、ちょっと個性的な声の人。僕の好きな、ホセ・ブロスに似ていて、声質としては良いなぁと思いました。ただ、”夢遊病の女”のエルヴィーノを歌うくらいなら、こういう個性的で広がらない感じの声も良いと思いますが、王子という役柄からすると、もう少し華やかなテノールが良かったと思います。

あとの出演者も、なかなか良く、特に日本人歌手は脇役にしておくのはもったいないくらい良かったと思います。
3人のノルン(じゃないか。)の安藤赴美子なんか、タイトルロールできますよ。

ポール・カランの演出は、幽玄で美しく、音楽の続く場面では、バレエを入れてほしかったくらいです。最初と最後に、不思議な小屋(ルサルカの家?)がせり上がってくるのが、ルサルカが色々なことを経て、またもとに戻ったことを示唆して、物語が終わったという感じが出ていました。

なかなか見られない、こういう演目をシーズンに一つか二つ、必ず入れてくれるのは新国立の良いところ。これからも、続けてほしいです。

私的には、2013年のヴェルディ生誕200年の2013年に向けて、今まであまり公演されていない演目をやってほしいです。アイーダを又やるのもいいのですが、シモン・ボッカネグラとかステュッフィーリオ、ルイーザ・ミラーなどは、是非やってほしいものです。

話がそれてきましたが、今回の、ルサルカ、見終わって良い気分でした。



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