プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ミケーレ・ペルトゥージ&ルーチョ・ガッロ、あまりにも格好良いイタリアンデュエット

僕の回りでは、前評判が大変高かった"ミケーレ・ペルトゥージ&ルーチョ・ガッロ デュオ・リサイタル"を、昨晩オペラシティで聴いてきました。ブラヴィ! ブラヴィシモ! これは、良かったです。先週のローエングリンもベタほめしましたが、今回もそうなりそう。ルーチョ・ガッロは今までに来日した時に、何回か見ていて、特に2008年12月の新国立のドン・ジョヴァンニのタイトルロールは歌唱力も表現力も素晴らしかったです。2009年の新国立のオテロでのイアーゴ、昨年2月の椿姫のジェルモンも良かったのですが、やや音程が不安定なところがあるのと、レチタティーボが得意ではない印象を受けていました。(実際、僕のブログを見返したら、ジェルモンではボロクソ書いてしまっていた。)彼のベストは、DVDになっている"シモン・ボッカネグラ” , 2002年のフィレンツェ5月祭での、アバド指揮、カルロ・グェルフィのタイトルロールで、パオロを歌ったものだと思います。

シモンでは、一幕目の歌い出しはパオロなので、パオロが悪いと、もうがっくりなんですが、ガッロのパオロは最高です。このDVDはお勧めですね。

で、昨日のリサイタルでも、いきなり最初の3曲はシモン・ボッカネグラ、このシモンはイタリア人ヴァリトンなら誰でもやりたがる、歌手に人気のある演目。世界中でいつもどこかで上演されている、ヴェルディの後期の傑作ですが、日本では何故か、全く上演されません。人気ありません。僕は、そのDVDを見て、シモンのとりこになり、シモン・ボッカネグラを見るために、サンフランシスコ(ホロストフスキー)、MET(ヴァリトンでドミンゴ)、そして先々月には、チューリッヒでヌッチのタイトルロールで見ました。

1幕目から、バスのフィエスコ(シモンの政敵)とのやりとりで盛り上がります。リサイタル2曲目の "みんなおれの名を讃えている” は、まさに1幕目のクライマックスで、これはオケが凄みを出すところなので、ピアノだとちょっともの足りないかな。

対する、バスのミケーレ・ペルトゥージ、こちらは生で聴くのは初めてです。フェルッチョ・フルラネットと並び、現代イタリアのバスの2大巨頭でしょうか。と言うか、この2人くらいしか覚えてないんです。2大巨頭というのは、あくまで私見です。フルラネットがどっしりした低音を聞かせるのに対し、ペルトゥージはカタログで加藤浩子さん(現在、彼女のオペラ講義受講中、ものすごくおもしろいです。)が書いているように、「ごつごつとした威圧的な声で圧倒するのではなく、やわらかさを通してバスならではの深みに誘ってくれる」という美声のバス。甘く優しいバスです。先週のローエングリンも歌えそう。

この、タイプの違うバス、2重唱になるとますます素晴らしい。ガッロの浪々として劇的な声と、ペトゥルージの優しく甘い声。男から見ても格好良すぎます。また、ガッロがいい男なんですね。今回は家内は出張で同行しませんでしたが、来ていたら、また大変だったでしょう。

アンコールの最後の”オーソレ・ミオ” バス、バリトンで聴くのは始めてですが、すんばらしいものでした。テノールで聴くより良い。

空席ありました。行かなかった方、もったいなかったですよ。値段もリーズナブルだったし。

しかし、デュエットのリサイタルっていうのは、イタリア人しかないみたいですね。先月のセンソ・アルベロはスペイン人かな? 今までのベストデュエットリサイタル(僕にとっての)は、エヴァ・メイ&アントニオ・シラクーザですが、イタリア人の、リサイタルでのオペラ世界へののめり込みというか、突入度はすごいですね。ナタリー・デセイなんかもそうですが。その点、カサロヴァのリサイタルなんかは、退屈です。

日本でも、堀内康雄さん(日本には殆どいないみたいですが)と長谷川顕さんあたりで、バリトン、バスのデュエットリサイタルやってくれないでしょうか?けっこう良いと思いますよ。渋すぎるかなぁ。

とにかく、今年は、ヌッチも、メイもリサイタルで来ます。必見です。デセイも歌えるかどうかはわかりませんが、ルチアで来ます。メイとデセイは2日違いなので、スケジュールを空けておきましょう!

ところで、先日、ローエングリンのブログを色々と見ていて、”ローエングリン、新国立、ブログ”で検索したら、この”プロヴァンスの海と土を少し”がいきなり1ページ目に出てきてびっくり。で、ブログ立ち上げてから4年、一度も見たことのない、アクセス分析を見てみたら、びっくりするような人数の皆さんが、このつたなすぎるブログを見て頂いていることを知りました。これからは、もうちょっと責任もって書かなくては.......

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