プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

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愛の妙薬リベンジ!

「愛の妙薬」の最終日に行ってきました。初日に行って、ネモリーノ役のシラクーザとドゥルカマーラ役のジローラミ以外があまりにも不調、特にオケと歌唱が著しくはずれてしまう場面が多くあったので、ずいぶんとネガティブなブログを書いてしまいました。(実際、怒っておりましたが。。) それで、最終日ならどうかなと思ってチケットを取ったのですが、今日は平日の昼間ということで、自分の仕事が立て込んでいて、新国立に着いたのが序曲が終わったところ。残念ながら、前半はスクリーンで視聴することになりました。それでも、一度聴いていると違いはわかるものですね。

まず、感じたのは、この前はオケと歌が色々なところでシンクロしなかったために、(一幕目、二幕目とも最初にすごい “ずれ” がありました。)歌手が安心して歌っていなかった感じがしました。シラクーザでさえ、一幕目は慣らし運転のように慎重でしたが、今日は指揮とオケともぴったり合って全開。二幕目最初のベルコーレとの二重唱は前回とは比較にならないくらい良かったです。そう、歌手の中では、ベルコーレ役の成田博之が、今回は面目躍如という感じで良かったです。

ニコラ・キャベルも、前回よりはずっと歯切れ良く生き生きと歌っていました。しかし、何と言っても、前にも増して良かったのがシラクーザ、声に艶があり魅了されました。前回は三階の1列目真ん中という新国立としては、最も音の良いところに座り、今日は4階の端っこでしたから、相当良くなっていたのではないでしょうか?グッと来ました。

ただ、前回も今回も感じたのは、シラクーザ以外は、ドニゼッティ唄いには向かないのでは、ということ。今回、買ったプログラムをホワイエにいる間にゆっくり読んで納得しましたが、キャベル、成田、ジローラミともに、得意とするのはモーツァルトやプッチーニ、ヴェルディ後期、ビゼーなど。レッジェーロな声ではないのです。ちょっと重いのです。ですから、個性的で軽く、ベルカントなシラクーザの声が浮いてしまうのだろうと思います。エヴァ・メイがいたら良かったろうなぁと思ってしまいました。そして、指揮者のサレムクール。今回、歌唱にきちんと合わせて振ったのは評価されますが、当たり前のことです。どうしても、イタリア的、ドニゼッティ的じゃないんです。重苦しい。テンポ感にかける。妙なところを伸ばすので、水をかけられたようにびっくりする。また言ってしまいますが、ドニゼッティを振らせるのに「バレンボイムの秘蔵っ子」と堂々とPRする新国立の神経がわかりません。(あ、また上から目線....)これなら一昨日の成田真郁に振ってもらいたかった。今日は、知り合いにたくさん会いましたが、皆、バレンボイムがスカラ座のシモンでブーイングを浴びたことや、今年のスカラ座来日ではヴェルディの2作をハーディングとドゥダメルに任せて、音楽監督兼首席指揮者なのに同行しないことなど新国立の維持会員なら皆知っているでしょう。(ちなみに、スカラ座来日のキャッチが「火花散る新時代のマエストロ対決」です。)
イタリアオペラにはイタリアの音と出せる指揮者を組み合わせてほしいなぁと思いました。

チェザーレ・リエヴィによる演出は、ネモリーノが黄緑とイエローの衣装に赤いカツラと、とてもカラフルで楽しいものなのですが、舞台上で、あまりにも知性の象徴としての “本“ にこだわりすぎだと思います。それが一幕だけなら良いのですが、これでもかこれでもかと出てきます。巨大な ”トリスタンとイゾルデ“ の本の象作物が動き出すところで、やや辟易する感じです。もっとシンプルにするか、あるいは農民の無知と本の知性を対象させるかのどちらかを狙って舞台装置を設定して欲しかったところです。できれば新演出で見たかったですね。一昨日の藤原の「仮面舞踏会」のクラシックでシンプルで、お金はかけていないけれど、広がりを感じさせる舞台装置を見たあとだと余計にそう感じました。

ともあれ、最終日を見に行って良かったと思います。初日しか見ないで、上から目線で文句ばかり言うのは、まったく訳のわかっていない初心者ブロガー-です。ごめんなさい。
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