プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

続トラヴィアータ考

この前、「トラヴィアータ考」というブログを書いて、途中までになっていました。ヴェルディ協会風に“トラヴィアータ”と呼ばして頂きます。一応会員なので。

一幕目は、乾杯の歌あり、エステラーノ〜、エステラ〜ノ♫ あり、花から花へ、ありで美しいアリアが満載なのですが、ストーリー的には、あまりヴェルディっぽくありません。心の葛藤は、ヴィオレッタが、アルフレードの愛になびくところぐらいです。ヴェルディの主人公は悩みに悩んで、やるかやらないか、やらないかやるか、とにかくすごく悩むのです。

それが1幕目第2場になると出てきます。あの短い前奏曲は大好きです。そして、トラヴィアータを見るたびに、どのような舞台装置でパリ郊外の別荘を見せてくれるのかわくわくします。今までで一番良かったのが、ついこの前みた、Tutto Verdiのブルーレイのパルマ歌劇場の演出。ガラス窓越しに、一面雪の別荘の庭が見え、そこにいるアルフレードがふざけて雪をなげるとガラスに当たって溶けるのです。凝った演出です。

最も腑に落ちない演出は、ゼッフェレリの弟子、映画監督でもあるルカ・ロンコーニのけっこう有名なクラシック演出、なぜか巨大な玉突き台が置いてあり、そこでアルフレードが玉をついている。これは、その後も考えれば、アルフレードは、やっぱり “とろい“ということで一貫しているのでしょうけど、なーんか、人目を避けて暮らしているという感じがしないですよね。あとは、このクラシック演出、豪華で良いのですが。

でもって、この場ではアルフレードは勇んでパリに金を返しに(借りに?)行ってしまいます。その間に、アルフレードの父ジェルモンが、ヴィオレッタに会いに来るわけですが、最初のうちは反目してる二人は、段々に、まるで愛人のように理解しあっていきます。音楽もそれに合わせて二重唱で同じ旋律を歌うようになります。ところで、ジェルモンには3つのタイプがあると思います。

1. 厳格で真面目で田舎の紳士という感じのジェルモン:トーマス・ハンプソン、ロベルト・フロンターリ
2. えらく格好良くて、ヴィオレッタが恋に落ちそうなジェルモン:レナート・ブルゾン、プラシド・ドミンゴ(バリトンで)
3. 何か怪しげで、本当は妹なんかいないんじゃないかと思わせるジェルモン:レオ・ヌッチ、シェリル・ミルンズ

個人的には、ブルゾンのジェルモンが最高ですね。ヌッチも良いのですが、高貴で女あしらいもうまそうなブルゾンはジェルモンには適役です。ただ、彼はヤーゴやリゴレットは合いません。

実際、原作の作家のデュマ・フィスよりも、その父の大デュマのほうが遊んでいたようです。フローラの夜会みたいなのを、バンバンやっていたみたいですね。

それで、ヴィオレッタはこの1幕2場で、第一の死を迎えるのです。その話は、また。。。。
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