プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

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ニュールンベルグのマイスタージンガー コンヴィチュニーとフォークト

5月17日、ハンブルグのスタッツオーパー(ハンブルグ国立歌劇場)で、コンヴィチュニー演出版の最終日を観劇しました。今回のコンヴィチュニー版は、この10年で3回目の公演とのことです。コンヴィチュニーの場合、すごく満足するのが半分、やや辟易するのが残りの半分。ですが、これは良かったです。1幕、2幕目は何も起こらないのですが、第3幕で、いよいよワルターが優勝してエヴァと一緒になるところあたりから、2幕目の火事と騒動で怪我をした住民が包帯を巻いたり、松葉杖をついて現れ、その後に、ワーグナーの他の演目のキャストがたくさん出てくるのです。ヴォータン、タンホイザー、ヴェーヌス、イゾルデ、3人のノルン、ミーメ、オランダ人、ブリュンヒルデ、いや、まったくディズニーのパレードみたい。そして、人物がすべて親指くらいのサイズの小人だったことが、後ろに巨大な草むらが出てきてわかります。アリエッティみたいです。で、最後の”ドイツのマイスタージンガー”を讃える合唱になる前に、オペラがストップして、何やらマイスタージンガーたちが言い合いを始めます。家内が英語のブログを探したところ、これは、ドイツの愛国主義をちゃかしているのだそうです。「ドイツ国歌なら3番を唄おう」、「この歌には3番はないんだよ」というような事。で、一列目のお客が「早く続けろ!」と怒鳴って、ホールのドアをバタンと閉めて出て行ってしまいます。これも演出。マイスタージンガーは、フィナーレがちょっと好きではないのですが、この演出は秀逸。楽しめました。
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さて、タイトルロールは、昨年の新国立のローエングリンで大好評だった、クラウス・フローリアン・フォークト。4月にも日本で演奏会形式で唄っていますが、この日も素晴らしかった。まったく「神の声」という感じ。この人声変わりしていないのでは。まあ、唄う役柄は限られると思いますが、ローエングリン、ワルター、タンホイザーあたりは、素晴らしいと思います。ジェームズ・ラザフォードのザックスも渋くて良かったですね。

でも、何より感動したのは、女性指揮者、シモーネ・ヤング。評判からは割と大味な指揮を予想していたのですが、あにはからんや、非常に緻密で、しかし太いところは太い、新しいワーグナーを感じました。今回のオケ、弦五部がやや薄かったのではないかと思います。ピットが深くてよく見えませんでしたが、楽団員が立ち上がった時にあきらかに少人数。これを逆手に取って、各所でまるで室内楽のような演奏を見せました。そして、独特のゆらぎ、これが音楽に表情を与えます。イタリアオペラとは違うもんです。

最後はスタンディングオベーション。実に満足な5時間半でした。

このスタッツオーパーも、近年中に新しく運河近くの開発地域に引っ越すそうです。全体に、お客はカジュアル。僕が行った歌劇場の中では、サンフランシスコオペラについでカジュアルじゃないかと思いました。市民に愛されているという感じです。

さて、これからザルツブルグです。

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