プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ファルスタッフ2回目

スカラ座のファルスタッフ最終日のチケットをオークションで入手して行って来ました。上野駅の横断歩道を渡ったら、楽屋口で入り待ちをする友人と会いました。僕は無精なので、入り待ちも出待ちもしないんですが、ちょっと話していたらマエストロが黒い車で到着。プログラムにサインしてもらいました。ハーディングは感じいいですねー。この前のサッカーの試合の告知もとても良い感じだったし、今日も " How was the football match?" と聞いたら、""Oh it wwas very good.”と返してくれました。ま、当たり前と言えば当たり前ですが、公演前はピリピリしていてサインに応じない指揮者も多いそうですから。

今日は最終回ということで期待していましたが、ちょっと歌手の皆さんお疲れ気味のようでした。特に男声が。マエストリは少し声がかすれそうになったり、音程がゆらぐところがあり、ポーリも高音の抜けが悪いように感じました。それに比べて女性陣は、パワフルでしたね。今日は2回目の観劇なので、歌手の表情や衣装に気を取られずに歌とオケに集中しました。やっぱりフリットリの柔らかく明るい声、素敵です。来年のローマ来日の際のシモンボッカネグラでのアメーリア、考えただけでワクワクしますね。シモンがヌッチだったら言うことないですけど、それじゃギャラが高くなりすぎますよね。ムーティの指揮だし。

ところで、スカラの皆さん、東京のイタリア大使館のパーティで歌いまくってるんですねー。こりゃ楽しそう。ここに招待してほしい。でも、これでくたびれちゃったんじゃないかなぁ。

ハーディングの指揮は、こちらにちゃんと聴く余裕が出たからかもしれませんが、6日よりも自由に振っていた気がします。特に3幕目は良かったなぁ。

ただ7日は、馬がマエストリの歌に合わせて絶妙なタイミングで”ブヒーン!”と鳴いたのに、今日は曲に乗り遅れたのか、不発でした。

そして、じっくり見てやっぱり凄いなぁと思ったのは、カーセンの演出。本当に洒落ています。ヴェルディの最後の作品をよーく理解して作ったことがわかります。ヴェルディは晩年ミラノのメインストリート、マンゾーニ通りにある"グランホテル エ ミラン"に住み込んで、暮らしていたそうですから、そのイメージもいれたんじゃないのでしょうか?

話がだんだん広がってしまうのですが、ヴェルディにこんな洒落た、自分をジョークの種にするような作品をかかせたのは、きっかけはリコルディですが、実際にはアリーゴ・ボイートがいなければこの作品も、その前のオテロも、そしてシモンの改作も出来なかったでしょう。自分自身がオペラ作曲家で、「メフィストーレ」という作品(失敗と言われていますが)を作曲し、どちらかと言うとヴェリズモの一人としてヴェルディを批判していた彼が、なぜ気むずかしい老人相手に3本も脚本を書いたのでしょうか? ピアーヴェみたいに従順だったとは思えませんし。 そして、また、ヴェルディも最初はイヤイヤだったのですが、最後はボイートと二人三脚でファルスタッフを仕上げています。これもおもしろいですね。ここらへん、もっと知りたくなってきました。

スカラ座は、まだ東京でGalaとアイーダの演奏会形式がありますが、僕はこれは仕事の都合で行けません。今日が最後です。でも来月中旬には、ミラノに行くので"ドン・カルロ”が聴けます。僕の好きなサルトリが出るので楽しみです。

今回のスカラ座来日、音楽監督、主任指揮者不在が、やはり不満な面はありましたが、全体としては「やっぱりスカラ座はすごーい!」というイメージを持ちました。イタリアオペラファンとして、またヴェルディ生誕200年の今年の公演として、とても嬉しいことでした。

さて、10月10日はヴェルディの200歳の誕生日。これも楽しみです。
関連記事
スポンサーサイト

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://provenzailmar.blog18.fc2.com/tb.php/371-eea2accb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad