プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ムーティー、ヴェルディを語る!

昨日のオーチャードホールは、ムーティーの公演ではなくて講演なのに満席。さすが、帝王ムーティーのパワーです。(やっぱりスネイプ先生に似ているなぁと思いましたが)

前から4列目、フリーの学生席、招待席を除くと最前列を家内が取ってくれたおかげで、ムーティの表情まで良く見える。

前半は、彼がどうやって音楽を仕事にするようになったかを幼少の話からしてくれました。バイオリン→ピアノ→指揮と来たんですね。最初の演奏会でリヒテルと共演した時、その打ち合わせにリヒテルに呼ばれた話がおもしろかった。ひたすら指揮者としてオケのパートをピアノで弾かされたとのこと。若き日の想い出を楽しそうに語っていました。

そして、ヴェルディへの思い。以前からインタビューなどで、彼のヴェルディへの熱い想い、特にファルスタッフは「毎晩でも指揮したい」と語っていたのは知っていましたが、本当に熱い!「ヴェルディは、人間として人間に語りかけている。だから、どの国の人でも同じように受け止めることが出来る。」というところは、本当にそうだなぁと思いました。そして、サンターガタのヴェルディの部屋には最後まで開いていた、モーツァルト、ハイドン、ヴェートーベンの楽譜があったことなどの話は、先週そこに行き、それらを見て来ただけに胸に迫るものがありました。

そして、パルマで先週聴いた「群盗」。こういう曲を若い指揮者は最初に振るべきだと感じましたが、彼がフィレンツェで最初に振ったのも「群盗」というのが、なんか納得でした。

そして、後半は30日、31日の演奏会でも歌う安藤赴美子さんと加藤宏隆さんが客席から舞台に上がってトラヴィアータ1幕2場のジェルモンとヴィオレッタが会ってからAdioまでの場面を歌いました。そしてそれからが大変。予定時間を1時間オーバーして、マスタークラス状態。二人の歌手の発音から歌い方までを厳しくチェック。ついには自分でピアノを弾き、一緒に歌いレッスンしました。しかし、そのやり方はジョークを交え、わかりやすく、人間的で、心打たれるものがありました。そしてレッスンするに従って、どんどん場面の緊張感が増していくんです。ムーティーのピアノの一音一音に感情が込められている。

現在の指揮者や演出家への皮肉もシャープでした。そして、自伝の訳やられた田口道子さんの通訳が素晴らしい!まるで、トルシェ監督の通訳のダバディのよう。彼女無くしては昨日の講演は成り立たなかったでしょう。

素晴らしい講演でした。また、考えさせられる講演でもありました。このような講演を企画された日本ヴェルディ協会の執行部の方々(僕も会員ですが)に感謝!

まだまだ書きたいこともありますが、このブログをご覧になっている多くの方々が、実際に講演を聴きにいったのではと思いますので、ここらへんんで。。

昨夜は、フェイスブックはこの話題で沸騰でした。それにしても、お二人の歌手の方にマエストロから歌って欲しいというリクエストがあったのが、当日の朝というのにはびっくり。それも数分という話が1時間に。いや、お疲れさまでした。

先週、ブッセート、ロンコレ、サンターガタ、パルマ、ミラノとヴェルディが過ごした場所を訪れ、そこで彼のオペラを聴いてきたその後のこの講演。また、僕のヴェルディに対する尊敬が深まりました。これからは、もっと理解も深めなければ。。でもマエストロも、完全にヴェルディを理解できるのは神だけだ、と言っていました。

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