プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

リナ・ヴァスタ、上江隼人、笛田博昭リサイタル

今日の日曜日、楽しみにしていたリナ・ヴァスタさんのリサイタルでした。でもね、本当のことを言うと、一番楽しみにしていたのはバリトンの上江隼人さんです。

3月にミラノでレストランがクローズする真夜中までオペラとヴェルディの話で盛り上がりました。彼の人柄、オペラに対する愛情と深い洞察力に感銘しました。

この日はリナさんの愛弟子二人がナイツ(騎士)のように彼女の脇をかためてリサイタルをするという趣向で、こういう事はヴェルディ自身はひねくれものだったから自分ではやらなかったろうけれど、彼のマンゾーニ(ヴェルディの愛読書「幼なじみ」を書いたイタリアの大作家)に対する敬意の表しかたなど、そして憩いの家(Casa di Riposo per Musicisti Giuseppe Verdi)を残した(そこにリナさんは住んでいます)ヴェルディの想いいからすると、マエストロも天上からこのリサイタルにはBravi!してくれたと思います。

リナさんも本当に奇跡のソプラノですが、上江さんと笛田さんのかっこ良いこと。この二人は日本のオペラ歌手に不足気味な「Presence」があります。イタリア語でなんていうんだろう。日本語でも。。。とにかく、そこに現れただけで、自分の「場」を形成するという力(Forceか!)という感じ。

連日の公演と、この日やけにステージ付近の冷房が効いていたこともあって、3人とも喉の調子をキープするのに苦労されていましたが、聴きがいがありました。リナさんの「修道女アンジェリカ」のアリア良かったなぁ。3月にこの舞台になった村を訪れたこともありますが、「外套」とならんでプッチーニで一番好きな曲です。

そして、テナー&バリトンでの「ロドリーゴとカルロの二重唱」も素晴らしかったです。上江さんは子供の時にイタリアにいて、今も長くミラノにいるので、言葉はもちろん困らないので、その分を充分感情表現に神経を使っています。決して張り上げたりしない、コントロールされた声で、いきなりオペラの場面からワープしてくるような感じがすごい。会場でお会いした知人のかたが「上江さんが歌いはじめたらうるってしてしまって。」…..こちらも同じです。

昨日の藤原のコンサートでも感じましたが、日本は(イタリアも)バリトンが少なくなってきている中、彼のようにヴェルディを中心にイタリアオペラをしっかり歌っていこうというバリトンは貴重です。是非、応援を!7月31日に"上江隼人バリトンリサイタル”が紀尾井ホールであります。これは必聴です!

http://www.nikikai21.net/concert/pdf/140731kamie_a.pdf


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