プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

上江隼人バリトンリサイタル

お目当ては休憩後の”スッティエーリオ”だったのですが、前半の歌曲の2曲目、スカラルッティの歌曲「私を傷つけるのをやめるか」で既ににウルウルしてきました。低音から高音までむらなくが美しい! 口から玉のように声が出てきて観客の目の間ではじける感じ。非常に輝きのある声です。感情が自然に込められていて感動せざるをえません。ヌッチの若い時を彷彿とさせました。



イタリアで頑張っているだけのことはあるなぁ、うまくなったなぁとつくづく思いました。美しいイタリア語の発音(と言っても当方にそれほどの耳がないのですけど)、安定した音程。どの音階でもピアニシモが美しい。決して張り上げない声。バリトンの高音は”筒のような”声になりがちですが、彼の声は”珠玉”です。そして情感の入れ方は全くイタリア人。後半のジェルモン役でヴィオレッタの腕を掴むときの力強さ、スティフェーリオのスタンカー役で娘リーナの手をとって下手に引っ張っていくところなど、まるでオペラの中に入り込んでいました。6月のリサイタルでのロドリーゴ役でのカルロとの二重唱でも、一曲でオペラの世界に入り込んで行ってすんごい歌を聴かせてくれました。

彼がリサイタルで変身するとき、近くにピアノがあるとそこに手をかけてちょっと横を向いてうつむくんですね。スーパーマンの電話ボックスです。これで「へんしーん!」

まだ若いですから、これからが本当に楽しみ。イタリアの大劇場でのデビューも遠いことではないでしょう。その前に、来年2月にバッティストーニ指揮のリゴレットのタイトルロールがあります。1日しかやりませんからどうぞ聴き損なわないよう。。

関連記事
スポンサーサイト

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://provenzailmar.blog18.fc2.com/tb.php/467-d29da149
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad