プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ベートーヴェン「皇帝」、「田園」、チョン・ミョンフン指揮

 9月21日、東京フィルハーモニーの定期公演でオペラシティに行きました。今シーズンから定期会員になったので、いつも前から3列目の右手という悪く無い席で、しかもリーズナブルな価格で良質な音楽が聴けるのがとても良いです。

 ピアノ協奏曲「皇帝」はベートーヴェン最後の協奏曲で、既に聴力が衰えていたころの作品ということですが、そのメローディーの力強さと曲の構成力で、彼は天才だったと再認識させられます。

 ピアノのチョ・ソンジンは弱冠22歳、昨年のショパン国際ピアノ・コンクールで優勝し現在売り出し中ですが、僕はこの日初めて聴きました。透明感があり、華やかさもある中で(やや華やか過ぎるか?….)、説得力のある自己主張をします。これは、ピアノのアンコール、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」第2楽章でよりはっきりとわかりました。「皇帝」の弾きっぷりも見事としか言いようのないもので、グイグイとオケを引っ張る感じです。怖いものなしの若者という雰囲気が素敵ですね。決して繊細という感じはしませんでしたが、ショパンも聴いてみたいと思います。

 チョン・ミョンフンのコンサートは最近、「完売御礼」が続いてます。人気ですね。東フィルは、バッティストーニもそうですが、良い指揮者を捉えています。

 田園の音は、各楽器のパートが立ち上がるように響いてきて、田園の色彩が印象派の絵のように(決して細密画ではない)聴くものの体の中で再生されるようでした。身をゆだねて目をつぶって聴いていると、セザンヌの絵の中をさまようような感じ。オケはそのキャンバスのように広がりを感じさせます。

 アンコールは、交響曲第7番第4楽章。もともとスピーディな曲ですが、ミョンフンの指揮はスーパースピード!こちらは引き締まった音の塊がオケから飛んでくるようなイメージ。クライバーもそうですが、ライブで聴くには最も楽しいベートーヴェンかもしれません。

 この日(21日)はNHKホールで、映画「男と女」30周年のコンサートがあり、どちらに行こうか迷いましたが、オペラシティに来て満足でした。

■指揮:チョン・ミョンフン
■ピアノ:チョ・ソンジン*

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番『皇帝』*
ベートーヴェン/交響曲第6番『田園』

ソリストアンコール:ベートーヴェンピアノソナタ第8番「悲愴」第2楽章

オーケストラアンコール:ベートーヴェン交響曲第7番第4楽章
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