プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

クレメンス・ハーゲン&河村尚子デュオ・リサイタル

 だいぶ遅くなってしまいましたが、本年もよろしくお願いを致します。お正月は、テレビでニューイヤーコンサートとNHKの新春オペラコンサートを楽しんでいました。ドゥダメルの指揮は大好きというわけではないのですが、(元気良すぎて….)人柄は素敵ですね。これから、何度もニューイヤーコンサートで振ることになるでしょうね。

 それで、僕の個人の「初芝居」は1月9日の神奈川県立音楽堂でのクレメンスハーゲンと河村尚子のリサイタルでした。ハーゲンクァルテットの大ファンである僕ですが、いつもクァルテットという形でしか聴いたことがなく、このようなコラボレーションは初めてです。

 この日のクレメンス・ハーゲンのチェロの音はクァルテットの時よりも、柔らかく伸び伸びとして、ジワーっと心にしみ込んで来るような音でした。弦楽四重奏だと、弦の音が切り立って、清冽な音になります。9月に来日した時の「フーガの芸術」と銘打ったリサイタルの時などは、まさに切り立った崖から音が降りてくるような感じでした。河村尚子のピアノも真面目ですが、柔らかく、情感を抑えめに込めた感じで、クレメンスとの調和を大事にしていましたように感じました。

 最初のシューマンの「5つの民謡風の小品」はとても難しく、技巧を要求される曲でしたが、二人はこれを実に軽いタッチでこなして行きます。これみよがしにならないところが凄いと思いました。ベートーヴェンのソナタからラスマニノフに行くにしたがって、演奏は次第に熱気を帯びてきます。それでもラスマニノフとしては柔らかい印象です。会場の神奈川県立音楽堂は、珍しい木造のホールで、音響もしまった柔らかさがあり、古典的な音に聞こえます。

 アンコールはフランクとショスタコーヴィッチ!うって変わって現代的なナンバー。ショスタコーヴィッチの緊張感が素晴らしかったですね。

 この二人、実はもう三回目のデュオ・リサイタルだそうです。知りませんでした。新年を飾るのにふさわしい、お洒落で豊穣感のある公演でした。

 余談ですが、この会場で休憩時に販売されている珈琲やケーキは、川崎の福祉施設の皆さんが工場で手作りして持ち込まれているもので、とても美味しいのです。いつも楽しみです。この日はパウンドケーキをたくさん買って持ち帰りました。神奈川県立音楽堂は、今年色々な意欲的な公演を主催します。6月には今年生誕450年を迎えたモンテヴェルディの「歳暮マリアの夕べの祈り」。7月にはハーゲンをクァルテットで、11月には、バッハ・コレギウム・ジャパンが「ポッペアの戴冠」を。。。というように目白押しで興味深い公演があります。チケットもリーズナブルです。是非、お出かけ下さい。

クレメンス・ハーゲン(チェロ)
河村尚子(ピアノ)

シューマン:5つの民族風の小品集 作品102
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番ト短調 作品5-2
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 作品19

R.Schuman:5 Stucke im Volkston op.102
L.v.Beethoven:Sonate for Cello No.2 op.5-2
S.V.Rakhmaninov:Sonate for Cello op.19
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