プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ノルマ2回目観劇

 今年唯一、同じ公演のチケットを2回分取ったのが、この「ノルマ」です。デヴィーアのノルマは絶対良いだろうと思いましたし、これが日本で最後の彼女のオペラ出演になるかもと思ったのがその理由ですが、やはり正解でした。(最後のオペラは10月に再来日しての「ノルマ」になりましたが)

 今日の公演、全体に土曜日よりも良かったです。ただ、今日はS席、1階の10列目くらいの真ん中という席で聴いたのですが、2階と音が全然違う。知り合いで、今回アンダーを努めている歌手の人から、「日生は一階と上とで音が全然違う」と聞いていたのを思い出しました。2階が16cmの2wayスピーカーなら、1階は38cmの3wayという感じ。息づかいまで聞こえます。新国立でも1階、2階、3階で、時々によって違う場所で聴きますが、ここまでの違いはありません。今日のデヴィーアのコロラトゥーラの、玉が転がるような美しさも、高音のきらめきも、土曜よりも一段アップでしたが、席のせいもあるかもしれません。視界的には2階のほうが全然良いです。今日は前に座高の高い方がいらして、だいぶ舞台が隠れました。日生のS席は音響料なんですね。

 デヴィーア以外の歌手は、これははっきりと土曜より良かったと言えます。特にポリオーネの笛田さん、1幕目から安定した歌唱で、中高音が輝く響きを持っていました。これから期待しています。第二幕で、祭壇につながれた場面での、デヴィーアとの2重唱“In Mia Man Alfin Tu Sei(あなたはついに私の手に)”がものすごく良かったです。この曲、短いんですが、ベッリーニの美しい曲作りの才能が結晶のようになっています。なんて高貴な響きの曲でしょうか!しびれます。You Tubeにノルマ・ファンティーニの動画がありましたので、載せておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=LWg3MFS6VDg

 そして、アダルジーザを歌ったラウラ・ポルヴェレッリも、特にデヴィーアとの2重唱の時のアジリタが素晴らしく決まっていました。土曜日はちょっと抑えめだったかなと今日のを聴いて思いました。先日のブログにも書いた” Mira, O Norma”の2重唱もワンランクアップだったのですが、その後にカバレッタのように続く” Si, Fino All’Ore Estreme(最後の時まで)”が素晴らしかったですね。この曲って、ラクメの“花の二重唱”にならぶ、美しい女声二重唱だと思います。めったに“Brave!”というかけ声をかけられる時ってないですね。ちょっと古いですが、サザーランドとマリリン・ホーンの素晴らしいのを載せます。

https://www.youtube.com/watch?v=iUxI726OKvo

 今日の休憩にも、オペラ愛好家の仲間に何人か会いましたが、僕と同じくらいの歳のIさんは、生のデヴィーアを初めて聴くとのことで、「ノックアウトされました!」と言っていました。彼はフランス歌曲のことがすごく詳しいので良く話しを聴きます。そして、彼の意見ではノルマでの最高音は、僕が前のブログに書いた3点ハ(Hi-C)ではなくてEではないかとのこと。たしかにHi-Cでは男声の最高音ですものね。ちょっと調べて見ます。

 指揮とオケも、土曜より締まった感じで良くなっていたと思います。ピリオド楽器風にしている序曲は、バルトリのノルマを指揮しているアントニーニのピリオド楽器オーケストラを聴きこんでいる僕なんかはイタリアっぽくて大好きですが、それ以前のノルマのバイブルになっている、カラスの様々なバージョン、セラフィンの指揮とかを聞き慣れているひとには、ちょっと異質に聞こえるのではないかと、思ったりしました。今日は1階席で、指揮者の優雅な手の動きが見られなくて残念。。。。

 先週は、チェドリンスもリサイタルで、Casta Divaを歌ったとのこと、また、フランスのソプラノ、ナサリー・マンフィーノも武蔵野のリサイタルで同曲を歌ったとのこと、1週間にこれだけCasta Divaが日本で歌われた週はかってなかったのでは?と思ってしまいます。

 さて、来週は樫本大進のリサイタルです。

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