FC2ブログ

プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

2017年私的観劇ベスト10

さて、今年も残すところあと僅か。2017年の個人的観劇ベスト10をまとめてみました。今年は上位2つの演目が海外の公演になりました。

1位 ばらの騎士     ウィーン歌劇場 
2位 ナブッコ     LAオペラ 
3位 ワルキューレ第1幕 ペトレンコ指揮バイエルン国立管弦楽団
4位 バレエ“ボレロ”     オーレリ・デュポン
5位 ラ・トラヴィアータ     チャンパ指揮マッシモ歌劇場
6位 ノルマ     日生劇場
7位 真珠採り     LAオペラ
8位 バレエ“ラ・シルフィード” パリオペラ座 
9位 ルチア     新国立劇場
10位セビリアの理髪師     石川県立音楽堂 ミンコフスキ指揮
番外 ポッペアの戴冠     バッハコレギウムジャパン

1位は、5月にウィーン歌劇場で聴いた「ばらの騎士」。これは今までに聴いた「ばら騎士」の中でも、飛び抜けて良かった。まさに最高の出来でした。オットーシェンクの演出とクラシックな舞台美術が美しい、指揮のサッシャ・ゲッツェルがウィーンフィルハーモニーから紡ぎ出す、優雅な音楽、そして何より、オクタヴィアンを歌ったソフィー・コッシュに完全にやられました。今思い出しても震えが来るほど素晴らしかったです。

2位は、ロサンジェルス・オペラのナブッコ。ドミンゴのタイトルロールということで、“ドミンゴ節”のハイバリトンではない、“ローテノール”を期待(覚悟?)して行ったのですが、これがどうして、枯れたナブッコを歌い上げてくれました。娘にやっつけられる哀れな父親という新境地をこの歳(76歳)になって開拓した感じですね。その娘の方のアビレガイッシのリュドミラ・モナスティルスカが、今まで聴いた中で、最高のアビレガイッシを歌ってくれました。迫力満点。演技も素晴らしい。(いじわる感満載!)マクベス夫人でも聴いたことがありますが、ドスが効いたドラマティコに近いスピントでは、今や右に出る歌手がいないと思います。そして、ドミンゴが彼女を盛り上げる方に廻って、いい味を出してくれたと思います。これならドミンゴもまだまだ聴けますね。コンロンの指揮も素晴らしかったです。

3位は、来日したペトレンコの指揮による“ワルキューレ第1幕”。メインの公演の“タンホイザー”よりもずっと良かったです。音響の悪いNHKホールが素晴らしいスピーカーボックスになったような緊張感の高まりが極みまで達した音楽。ホールが真空になったかと思いました。フォークト初めとした歌手も素晴らしく、これも今まで聴いたワルキューレの中で、最高でした。これを聴くと全幕聴きたくなりますよねー。

4位にはバレエを入れました。一昨年、パリオペラ座のバレエの芸術監督に就任したオーレリ・デュポン自身が踊ったラヴェルのボレロ。デュポンは様式感の美しいバレエを見せてくれました。振り付けのベジャールの系列のダンサー、ロマンやギエムとは全く違ったデュポンならでは気品に溢れるボレロ。最高でした。まあ、僕はデュポンには目がハートになるので、多少割り引いてお読み下さい。

5位には、来日したマッシモ歌劇場の“ラ・トラヴィアータ(椿姫)” ヌッチ、ランカトーレ、ポーリが歌い、チャンパが指揮。これで悪い訳がありません。去年はトラヴィアータを一度も聴きに行けませんでしたが、今年はフェニーチェ、新国立も合わせて3回、どれも素晴らしい公演でした。ヌッチの歌うヴェルディ作品の中では、ジェルモンはやや癖が強くて、それほど好きなほうではないのですが、76歳、ドミンゴ同様にアクが抜けてきてうろたえ気味の父親感が良かったですね。特に1幕目2場後半。

6位は、日生劇場でのマリエッラ・デヴィーアの“ノルマ”、あまりに良かったので、2回行きましたが、2回目の7月4日の回が最高でした。60歳を過ぎてから歌いはじめたデヴィーアのノルマは鬼気迫るものがありました。Brava!

7位には、ロサンジェルスオペラの“真珠採り”、これはもっと上位でも良かったかな。僕の大好きなマチャイゼのレイラが素晴らしかったです。彼女のフランスもの(タイスも聴きましたが)はいいですね。真鍮の輝きのある中音が素晴らしい。今、フランスオペラを歌ったら最高のソプラノかも。演出もMETで成功したウールコックのものをそのまま使っています。壮大なエンターテイメント!

8位は、またバレエが入りました。4位のデュポンが2月に来日、その1ヶ月後にはデュポンが監督となって、オペラ座が来日。クラシックな振り付けで、どちらかというと地味な演目の“ラ・シルフィード”でしたが、これがオペラ座の手にかかると本当に素敵。ラ・シルフィードを踊ったミリアム・ウルド=ブラームと、ジェイムズ役のマチアス・エイマンの二人のエトワールが妖精のようで舞台に惹き付けられました。

9位には、新国立劇場のルチアが入りました。新国立劇場、今年もレベルの高い公演をたくさんやってくれました。特にこの3月のルチアと6月のジークフリートは良かったです。ルチアを演じたオルガ・ペレチャッコ=マリオッティのナチュラルなベルカント、また聴きたいです。

10位には、石川県立音楽堂で2月の小雪の中に開催された、“セヴィリアの理髪師”。マルク・ミンコフスキの、「今っぽくない」指揮が、実に聴き応えがありました。金沢まで脚を伸ばした価値がありました。

番外には、バッハコレギウムジャパンの“ポッペアの戴冠”。これも地味な演目ですが、演奏会形式とは思えないような演出付き(金沢のセヴィリアもそうでした)で、4時間の長丁場、まったく飽きませんでした。バロックオペラ、もっと日本でもやってほしいです。

今年、行った公演は海外5公演、日本が37公演。もっと行きたいと思うのですが、なかなか仕事の兼ね合い、体力との兼ね合い、あとはチケット代との兼ね合いで、年間40公演くらいで良しとすることにします。次回は、来年の観劇プランをアップします。





関連記事
スポンサーサイト

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://provenzailmar.blog18.fc2.com/tb.php/658-7830c802
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad