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プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

二期会「エロディアード」

 4月27日、オーチャードホールでの二期会公演、マスネの「エロディアード」に行って来ました。そのあとすぐに連休に入ってしまい、ブログアップするのを忘れてしまっていて、こんなに遅くなりました。

 二期会では、今年「二つのサロメ 〜 一つのストーリーから生まれた二つのドラマ」と銘打って、今回の「エロディアード」とリヒャルト・ストラウスの「サロメ」を上演するのですが、これはとても意欲的なプロジェクトだと思います。特に「エロディアード」のほうは、滅多に上演されない演目です。ただ、そのような素晴らしいマーケティング(?)がある一方で、当日会場で配られていたプログラムは全く貧弱で、あらすじさえも無いのです。あるのは、オペラ研究家、岸純信氏の解説が2頁だけ。これはこれで読み応えのあるものでしたが、比較的登場人物が多く、しかもセミステージ方式(ほとんど演奏会形式)で上演されたので、ストーリーの理解が出来なかった方も多かったのではと思います。僕は、幸い前もってネットでストーリーや登場人物の役柄については、知識を入れてきたので、なんとかついて行けましたが、それでも休憩時間にプログラムで確認したかったこともいくつかありました。

 このような簡素なプログラムしか配布しないなら、二期会は事前に、チラシやホームページで、「本上演のストーリーは、皆様前もってネットなどでお知りになってください」などと告知するべきではないでしょうか?藤原歌劇団のプログラムなどは、非常に丁寧で読み応えがありますが、二期会のそれは、概して観客フレンドリーではないように思います。

 さて、この日の公演で、何と言っても素晴らしかったのは、指揮のミッシェル・プラッソンと東京フィルハーモニー。この指揮者は、2016年の新国立での「ウェルテル」を指揮する予定でしたが、体調不良で、息子のエマニュエル・ブラッソンに代わったことを覚えています。だいぶ高齢のようで、椅子に座っての指揮でしたが、マスネの美しいメロディーを浮き出すように綴っていき、盛り上げるところは盛り上げる、フランスのグランドオペラの雰囲気を充分に堪能させてくれました。ただ、セミステージということで、本来4幕目に入るべきバレエが省略されていたのは、やや残念。

 歌手は、すべて日本人でしたが、サロメの高橋恵理と、ファニュエルの妻屋秀和が素晴らしかったです。この日は音響のあまり良くない3階の端で聴いたのですが、弱音から強音まで、ふくよかで強い声が届いてきて感動しました。ただ、ジャンの城宏憲とエロデの小森輝彦は、やや声がつぶれたように聴こえて、伸びにも欠けていたように感じました。

6月は、「サロメ」です。まだチケットが残っているようです。非常に良心的な価格設定ですので、皆様も是非!



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