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プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

パルマ王立歌劇場の「ヴェルディ・ガラ」

しばらく、ブログをご無沙汰してしまいました。その間に新国立の「エウゲニー・オネーギン」に行きましたが、あまりぱっとしませんでした。指揮、歌手ともにまずまずというところだったのですが、演出がだるかったです。特に舞台美術。左右対称になっている幕が多く、且つ屋外のシーンが無い。2000年の舞台では、窓の外に秋の木がのぞいていたりして、詩情があったのですが、今回は、閉塞的で退屈でした。

さて、このオネーギンを見た翌日からヨーロッパに渡り、イタリア、パルマでのフェスティヴァル・ヴェルディに行って来ました。見て来たのは3演目、「ヴェルディ・ガラ」、「二人のフォスカリ」、「ルイーザ・ミラー」です。その中でも一番チケットが取りにくかったのは、10月10日、ヴェルディの誕生日だけに開催される「ヴェルディ・ガラ」。レオ・ヌッチが出るのですから当然でしょうね。

 会場はパルマ王立歌劇場。王立と言っても、パルマに王様がいるわけではないのですが、19世紀のパルマ王国の名残りです。なかなか格調高い劇場です。席数も1500と、イタリアの地方劇場としては大きなほうです。

 チケットを取った当初は、ヌッチと、イリーナ・ルングが共演する予定になっていましたが、ルングは降板。新進ソプラノのアナスターシア・バルトリ(チェチリア・バルトリではありません。)がステージに立ちました。彼女の最初の歌は、オテロの「柳の歌」。高音の伸びは普通という感じですが、中低音部の輝きと表現力が素晴らしい。「運命の力」のアリア「神よ平和を与えたまえ」は特に中音部が多く、聴き応えがありました。

 さて、ヌッチのほうですが、もはや77歳。レーナート・ブルゾンもこの年齢ではほとんど引退していた歳です。しかし、彼は超人ですね。この日も絶好調。「ドン・カルロ」4幕の「終わりの日は来た」、「二人のフォスカリ」1幕からの「やっと一人きりに。」など、高音のシャープさは昔のようにはありませんが、その分重みを増して、中低音部の節回しと迫力は、この年齢になってもまだ進化しているようです。彼は、6月のスカラ座の「リゴレット」の公演を最後に、この演目を封印したそうですが、それを知ってか、アンコールでは、観客から「リゴレット!リゴレット!」の歓声が。応えて歌った、「悪魔め、鬼め」は凄みを感じるものでした。ここ5年くらい、「そろそろ危ない(引退)のでは」と思い、ヌッチを追いかけていますが、この分ならまだまだ大丈夫そうです。来年のスカラ座来日でもジェルモンを歌うようですね。

アンコールの後には、フェスティヴァルで「二人のフォスカリ」のヤコポ・フィエスコを歌っているステファン・ポップが加わって「乾杯の歌」が始まり、これと同時に、大勢の劇場スタッフが観客にシャンパンを配り始め、本当に「乾杯」の歌になりました。いや、洒落ていますよね。2020年のフェスティヴァルの演目ももう発表されました。
リゴレット、マクベス、イ・ロンバルディ、エルナニだそうです。つい数年前まで、6月頃まで演目がわからずに、開催されるかも不安だったこのフェスティヴァル、スポンサーが増えたのでしょうか?ずいぶんと充実した内容になってきました。

 ヌッチは、この日の昼頃、パルマの公園内のヴェルディの銅像の前で行われた、「生誕のレセプション」にも出席していました。そして、レセプションの最後に、出席者と「ナブッコ」の「黄金の翼に乗って」を歌っていました。合唱団の一員です。すごい豪華な合唱を聴かせてもらいました。

あ、忘れてました。この日の指揮はチャンパ。僕の大好きな指揮者です。オーケストラが、エミリアのユースオーケストラでしたので、彼の力が最大限に発揮されたとは言えませんが、若い団員を実に丁寧に指揮をしていました。

追加

プラティアの最後部から聴きました。とても近い感じがします。

金箔舞う中「乾杯の歌」

金箔舞うなかで「乾杯の歌」

追加乾杯

観客も「乾杯!」







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