プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

ソフィア歌劇場「仮面舞踏会」

今年後半の観劇の演目中、僕が一番楽しみにしていたのが、この「仮面舞踏会」。

10月8日に行ってきました!! 一口に言えばけっこう良かった。いや、相当良かった。かなり良かった!!Value for money!

9月にシモン・ボッカネグラをサンフランシスコオペラで見てから、ヴェルディの作曲の順番でもシモンの次ぎに来る"仮面舞踏会”のDVDやCDを、アバドやショルティ指揮聞き込みすぎてしまったので、期待値との差が心配しながら文化会館に行った。聞き込んだ3枚はすべて主人公のテノールはプラシド・ドミンゴ。適当に指揮者で選んでネットで買ったらそうなってしまったのです。

で、昨日のテノールのカメン・チャネフ(仮面チャネフか?)、望外の出来!。1幕目やや音が安定しなかったが、2幕目のアメーリアを口説くところあたりから、喉が暖まってきたようで、エンジン始動! それもF-1のテストドライバー用のエンジンくらいの出来。(良いと言う意味です)文化会館のC席でも、目をつぶって、ちょっとイマジネーションを利かすと、聞こえてくるのは80年代のドミンゴ at スカラ座だぁ!! ただし、レチタティーボが下手くそで、読経のようなのにはちと困った。幸いリッカルドはアメーリアほどレチタティーボ無かったが。

アメーリアのツヴェトビアも、悪くない。声量があがると、やや声が、ガナり気味になる感じもあったが、気になるほどではなかった。敢えていえば、もう少し体が細いほうがビジュアル的にはよろしいような気がしました。、ジプシーのチャヴダロヴァニイサ(舌噛みそう)儲け役。声も表現力も良し。出番としては少ないので、練習たっぷりした感じ。その場(第1幕2場?)では突出していて、そのまま”イル・トロヴァトーレ”になってしまっても気付かなかったかもしれない。しかし、シモンの娘もアメーリアだったよなぁ。何で同じ名前使うのだろうか?しかも製作が極端に近い2作で。シモンは改訂版なんで、なんか訳がありそうな気がします。リグリアのアメーリアがジェノバを追われて、スウェーデン(ボストンという設定もあるが)に行ったとか........

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やや、格が落ちたのがバリトンのキリル・マロフで、この演目自体、せっかくベルディがバリトンに見せ場を多く作っているのに、なんか歌い方がモゴついた感じで、彼の場合は、いくら目をつぶっても、イマジネーション働かせても、ブルゾンやヌッチには聞こえなかった。

しかし、歌は、合唱も含めて引き込んでいく力があり、3幕目にむけてますます良くなっていた。さすが、ギャロフ他の歌手を輩出したけあります。やっぱりヨーグルトが喉によいのだろうか?

が、演奏は......ムムム。 序曲がお粗末なのは、緊張もありやむをえないと思うが、それにしても、出だしから音がでかすぎて早い。弦楽がきれにつながってアメリアへの愛の主題と、謀反の主題を混ぜ合わせ他美しい盛り上がりが全くない。。 それと、このオペラは主旋律を歌手が先に歌い、その後をオーケストラが追いかけるという部分が多いのに、オーケストラのピッチが速い、音がでかい。。で歌の邪魔をしていた感じがしました。一幕目、おスカルが完全に遅れているのに指揮は停まらずに発車進行という場面もありました。

ピチカートも多用されているけど、どうも技術の問題か、楽器の問題か、安心して利いていられない。大きい文字

帰りにアバド指揮のコヴェントガーデンの90年版を車の中で音だけ聞いて、耳のうがいをしました。オケと指揮に関しては、ちょっと言い方ががひどすぎるかもしれないけど、歌手が良かっただけに、レベルの低さが目立ち過ぎてしまった、というところです。

さて、今週は又あさっての土曜にテアトロ ジーリオショウワでベリーニの「夢遊病の娘」です。
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