プロヴァンスの海と土を少し 湘南人草間文彦

オペラ座の”ラ・シルフィード“

 3月2日、昨年芸術監督に着任して一年たったオレリー・デュポン率いるパリオペラ座の来日公演の初日に、”ラ・シルフィード“を見に行ってきました。全幕ものとしては、ちょっと地味かなぁと思っていたのですが、凄かったです。感動しました。終幕のカーテンコールは10分間続きました。

 シルフィードを全幕で見るのは、昨年の新国立劇場でのブルノンヴィル版に続き、今回のラコット版で2回目。今回のほうが、パ・ド・ドゥの回数が多いように感じました。それでも、フェッテやピロエットのような派手な見せ場はなく、特にシルフィードを演じる女性ダンサーは、小技で見せる場面が多いので、全体にしっとりとした感じの舞台です。

 今回のオペラ座の来日では、目玉のエトワールのうち、マチュー・ガニオ、エルヴェ・モロー、ローラ・エッケという超目玉のキャストが怪我などで降板、来日しないことになり、随分と残念な思いをしている方は多いと思います。しかし、この日の3人の若き(でもないか..)エトワールは素晴らしかったです。特に魅了されたのは、シルフィードを踊ったミリアム・ウルド=ブラーム、小さな体で本当に宙に浮いているように踊り、“妖精感”たっぷり!「練習しました!」という感じが全く無いんですね。踊っている間の表情の変化、手の先の表現などが、余裕たっぷりです。シルフィードが魅力的でないと、浮気するジェイムズが悪者みたいに見えるのですが、これほどシルフィードが素晴らしいと、「そりゃ、こんな素敵な人が出てきたらしようがないよね。」と思うわけです。ポワントでの静止は時間が止まったようで、なんとも美しい!

 この人、2年前の世界バレエで怪我をして、直前に来日できなかったことを覚えています。だから多分、今回見るのが初めてだと思います。さきほど「若き(?)」と書いたのは、彼女、もう35歳でお子さんもいらっしゃるんですね。

 当初、ガニオとアルビッソンの公演とどちらに行こうか迷ったのですが、アルビッソンでは妖精としては大柄すぎると思い、ミリアム・ウルド=ブラームのほうを選びました。正解でした。でもアルビッソンも見に行きたいですけど......

 ジェイムズを踊ったマチアス・エイマン。去年の「オールスターガラ」で、ジリアン・マーフィーと素敵な “Who cares?”を踊ってくれましたが、クラシックを見るのは初めて。背が低いので、“王子感”にはちょっと欠けますが、キビキビしていながら優雅な動き、素晴らしいジャンプ力で、シルフィードを必死に追いかける様子が胸を打ちます。この人は今、30歳。19歳でコリフェになり、2007年にスジェ、2008年にプルミエ・ダンスール、2009年にエトワールと、凄いステップアップをしているんですね。エトワールを取った時の舞台がレンスキーだったそうですが、ちょっと見たいですね。

 そして、つい最近、昨年の12月にオレリー・デュポンによってエトワールに任命されたのが、レオノール・ポラック。27歳ですからアルビッソンよりも若い。エフィーを踊りました。役柄にぴったりという感じ。スコットランドの田舎の可愛い娘の感じが良く出ていました。そして、ジェイムズの友人、ガーンを踊ったイヴォン・ドゥモル、プログラムのダンサーの紹介にも載っていませんでしたが、素晴らしい踊りを披露してくれました。2014年にコリフェだったので、多分今はスジェ?

 今回はオーケストラで東フィルが入り、若いフランス人指揮者フェイサル・カルイが振りました。初日ということで、まだ堅い音でしたが、それでも後半はとても叙情的な盛り上がりのあるアンサンブルを聴かせてくれました。やはり生のオケが入るのは良いですね。

 シルフィードで、これほど心を動かされるとは思ってもいませんでした。しばらく席から動けませんでした。できれば、もう一回見に行きたいくらいです。

さて、あとは9日のグラン・ガラ。デュポン、楽しみなのはもちろん、デュポンとジェルマン・ルーヴェが踊る”ダフニスとクロエ“です。これも東フィルが入ります。それまで出演者に怪我の無いことを祈るばかりです。

フィリッポ・タリオーニ原案による2幕のバレエ
台本: アドルフ・ヌーリ
復元・振付: ピエール・ラコット(フィリッポ・タリオーニ原案による)
音楽: ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー
装置: マリ=クレール・ミュッソン(ピエール・チチェリ版による)
衣裳: ミッシェル・フレスネ(ウージェーヌ・ラミ版による)

ラ・シルフィード:ミリアム・ウルド=ブラーム
ジェイムズ:マチアス・エイマン
エフィー:レオノール・ボラック
ガーン:イヴォン・ドゥモル
魔女マッジ:アレクシス・ルノー
エフィーの母:ニノン・ロー
パ・ド・ドゥ:エレオノール・ゲリノー / フランソワ・アリュー

オレリー・デュポンのボレロ

 この1週間は、金沢行きも含めて4公演に行ったので、ブログへのアップが追いつきませんでした。印象が薄くならないうちに木金の2公演のことを続けて書こうと思います。

「東京バレエ団ウィンター・ガラ」と銘打って、オーチャードホールで、3つの異色の作品を上演するという意欲的な企画です。しかし、僕としては何と言っても、一昨年のパリオペラ座での引退公演の、マクミランの ”マノン“以来のオレリー・デュポンです。彼女をライブで見られるのがすごい魅力で、チケットを取りました。

“ボレロ“を踊る女性ダンサーとしては、もちろんシルヴィ・ギエムがまず頭に浮かびます。次にプリセツカヤでしょうか・・これに対してデュポンが”ボレロ”を初めて踊ったのは2012年なんですね。ベジャールの死後5年たってから、ニューヨークの公演で初めて踊ったそうです。たしかに、デュポンというとキリアンの”扉は必ず“とか、ノイマイヤーの「椿姫」など、「静」のイメージが強かったですね。ですので、43歳で一旦引退したデュポンが、オペラ座の芸術監督として単身日本に帰ってきて踊るのが、ベジャールというのはとても興味深かったのです。

 冒頭の手の動きの照明があたるところから、もうデュポンの世界でした。優雅ですべるような動き。全身がライトアップされて、「あっ!」と思いました。マノンの引退公演で体を絞って、多分数キロはやせたと思うのですが、それがそのまま引き継がれていました。2014年の8月に勅使河原三郎と共演した「睡眠」の時から比べると、本当に一回り小さくなったみたいです。凄いですよね、二人のお子さんを産んで育てているのですから。

 彼女のボレロは、様式感に溢れた美しいものです。バランスが正確に保たれて、「動」を「静」の中に閉じ込めたような動き。ギエムともロマンとも違う、彼女のボレロでした。昔、見たパトリック・デュポン(同じデュポンでも血のつながりは無いらしいです)に流れとしては似ているような…..クラシックの雰囲気もあります。「素晴らしい!」としか言いようがありません。だんだんと弦に管が入って来て盛り上がってくるにしたがい、体の動きがバネの入った幹のようになってくるところ、背筋に感動が走ります。あ−、これで音楽がライブだったらいいんだけどなぁ。シャルル・デュトワの指揮を望みます。彼の指揮でボレロを踊ったダンサーはいるんだろうか。

 ただ、今回はオーチャードホールの1階の後方のはじで、音響の悪いところだったので、テープの音楽でも生みたいに聞こえました。思わぬ状況です。

 来月もデュポンは来てくれますね。楽しみです。残念ながら、エルヴェ・モローとマチュー・ガニオ、ローラ・エッケが来られないことになってしまいましたが、デュポンはジェルマン・ルーヴェと、またラヴェルを踊ってくれます。”ダフニスとクロエ“楽しみです。

新国立劇場バレエ研修所発表公演

 10月23日、新国立劇場バレエ研修所、第12期生、第13期生の発表公演、”オータム・コンサート2016”に行ってきました。当日の午前中に、思い立ってチケットを取ったのですが、最後の3席のうちの1席が取れました。オペラ研修所の公演もそうですが、研修生の家族や先輩、後輩などが詰めかけるので、すぐに満席になってしまうのでしょう。

 中劇場で行われた公演は、休憩も入れて2時間でしたが、とても充実した内容でした。プログラムは次の通り。

『パキータ』より グラン・パ・クラシック
パキータ :関 優奈
リュシアン:芳賀 望(ゲスト)
ヴァリエーションⅠ:中島春菜
ヴァリエーションⅡ:丸山さくら
ヴァリエーションⅢ:赤井綾乃

キャラクター・ダンス レッスン (ピアノ演奏:吉田育英)
研修生

自作自演作品
『desire』 赤井綾乃 音楽:H.ジマー「Discombobulate」
『Resistance of ERASER』横山柊子 音楽:B.バルトーク「コントラスツ」第1楽章ヴェルグンコシュ
『葛藤』渡邊拓朗 音楽:A.コレッリ「ヴァイオリン・ソナタ第7番ニ短調」第4楽章

『白鳥の湖』第3幕より 王子のヴァリエーション  佐藤 鴻

『コッペリア』より パ・ド・ドゥ 杉山澄華
江本 拓(ゲスト 新国立劇場バレエ団登録ファースト・ソリスト)

『ラ・バヤデール』第2幕より パ・ダクション
ガムザッティ:横山柊子ソロル :渡邊拓朗


司 会 :小比類巻 諒介(演劇研修所第11期生)

 ソロで踊ったダンサーは、技術的には、既に充分なものを身につけていると思いました。フェッテなども素晴らしいものでした。あとは、表現力をどのように自分なりに付けていくのか、、まだ若いので、これから伸びしろがいくらでもあるように思います。パキータを踊った関さん、スター性がありますね。素敵でした。自作自演での渡邊さん、鋭い動きで空間を切り裂くような感じがありました。

 今月はオペラでは、昭和音大のコジ・ファン・トゥッテ、そしてこの新国立の研修所公演と、若手の練習を積んだ素晴らしい発表を見て、実に良い気分です。ちなみに、この公演は全席指定で\2,160-、すごいマネー・フォー・ヴァリューです!
th-th-IMG_1992.jpg


エトワール・ガラ2016

 さて、楽しみにしていたオペラ座エトワールの来日です。5日間で5公演、Aプロを8月7日(日)とBプロを8月5日(金)と両方見て来ました。チケットを取った時には、エルヴェ・モローが来ることになっていたのですが、怪我のために降板。モローは怪我が多いダンサーですね。昨年のオーレリ・デュポンのアデュー公演のマノンも怪我で降板しました。今のところ、モローを見られた率は5割ほど。

 モローの代わりに、バンジャマン・ペッシュが目玉になりました。ペッシュ、今年の2月にオペラ座を引退したとのこと、プログラムに書いてありましたが、42歳で定年だったんですね。

 今回、個人的に注目していたのは、2014年にエトワールになったアマンディーヌ・アルビッソン。女性エトワールとしてはかなり大柄です。Bプロのローラン・プティの“ランデブー”、はとても良かったです。ペッシュと切れのある動きで、しかも洒落ている。長い手足を生かしてダイナミックでした。Aプロの“アザーダンス”もマチュー・ガニオとのコンビがとても良く、クラシックの技術も光っていました。しかし、一人で踊った「それでも地球は回る」は、大きな体を持てあましている感じがありました。ちょっと肉感的すぎるんですよね。エトワールとしての「凄み」が出てくるのはこれからでしょう。それにしても、あと3−4kg体を絞っても良いのではと感じました。

 その点、その「凄み」が出てきたのはドロテ・ジルベールとマチュー・ガニオだと思いました。ドロテはもともとやせていますが、筋肉もついてきて、手足の動きが速い!関節がはずれるんじゃないかというくらい動きます。それでいながら、ルシア・ラッカラみたいなサイボーグにはならず、あくまで優雅で“可愛い!”。デュポンや、ルテステュとは全然違うんですが、「輝くエトワール」という貫禄が出てきました。Aプロの“チャイコフスキー パ・ド・ドウ“は全演目の中で最も良かったです。余裕を持って超絶テクニックを使っているのが凄いですね。

一方のマチュー・ガニオもようやく30代になって、落ち着きが出てきていい感じになってきました。前は、なんか浮いている感じがあったのです。パートナーへの気遣いなどの動作が実にノーブルです。アルビッソンなどは、ガニオに生かされている感じです。

 今回はスジェのジェルマン・ルーヴェや、プルミエールのユーゴ・マルシャン、レオノール・ボラックなどの若手も参加していました。この中では、マルシャンの優雅さが光っていました。パートナー(チャイコフスキー パ・ド・ドウではジルベール、シルヴィアではローラ・エケ)への手の使い方が実に美しい。

 バンジャマン・ペッシュ、エトワールとしてはあまり陽の当たる環境にはいなかったような気がします。けっこう「濃い」顔と動きをしている割には、それがぴったりな踊りを見たことが無いような気がします。ジル・ロマンなんかより、ベジャールを踊ったら良いような感じがしますね。この日のル・パルクの“解放のパ・ド・ドゥ”も悪くはないのですが、全盛期のルグリや、マラーホフに比べるとなにか「格調」に欠ける、、、と言ってはファンの方にはちょっと怒られそうですが、、、そんな感じがしました。

 来年は、デュポンが2度来日してくれるようです。それで2月にはボレロを踊ってくれる! 大ニュースです!絶対見に行きます。

【Aプログラム】
『瀕死の白鳥』
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:カミーユ・サン=サーンス
出演:ドロテ・ジルベール

『グラン・パ・クラシック』
振付:ヴィクトル・グゾフスキー
音楽:フランソワ・オーベール
出演:ローラ・エケ&ジェルマン・ルーヴェ

『シンデレラ・ストーリー』
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
出演:シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ

『クローサー』 *日本初演 
振付:バンジャマン・ミルピエ
音楽:フィリップ・グラス
出演:エレオノラ・アバニャート&オードリック・ベザール
ピアノ:久山亮子

『三人姉妹』 
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:アマンディーヌ・アルビッソン&オードリック・ベザール
ピアノ:久山亮子

『カラヴァッジョ』
振付:マウロ・ビゴンゼッティ 
音楽:ブルーノ・モレッティ(クラウディオ・モンテヴェルディの原曲に基づく)
出演:レオノール・ボラック&マチュー・ガニオ

『くるみ割り人形』より
振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:レオノール・ボラック&ジェルマン・ルーヴェ

『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
出演:ドロテ・ジルベール&ユーゴ・マルシャン

『感覚の解剖学』
振付:ウェイン・マクレガー
音楽:マーク=アンソニー・タネジ
出演:ローラ・エケ&ユーゴ・マルシャン

『スターバト・マーテル』
振付:バンジャマン・ペッシュ
音楽:アントニオ・ヴィヴァルディ
出演:エレオノラ・アバニャート&バンジャマン・ペッシュ

『ル・パルク』より“解放のパ・ド・ドゥ”
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
出演:エレオノラ・アバニャート&バンジャマン・ペッシュ

『Sanzaru』 *日本初演
振付:ティアゴ・ボァディン
音楽:フィリップ・グラス
出演:シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ

『アザーダンス』 
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン
出演:アマンディーヌ・アルビッソン&マチュー・ガニオ
ピアノ:久山亮子


【Bプログラム】
『それでも地球は回る』 *女性版世界初演
振付:ジョルジオ・マンチーニ
音楽:アントニオ・ヴィヴァルディ
出演:アマンディーヌ・アルビッソン

『病める薔薇』
振付:ローラン・プティ
音楽:グスタフ・マーラー
出演:エレオノラ・アバニャート&オードリック・ベザール

『With a Chance of Rain』 *日本初演
振付:リアム・スカーレット
音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
出演:ローラ・エケ&オードリック・ベザール、ドロテ・ジルベール&マチュー・ガニオ
ピアノ:久山亮子

『ラ・シルフィード』より
振付:オーギュスト・ブルノンヴィル
音楽:ヘルマン・レーヴェンショルド
出演:レオノール・ボラック&ジェルマン・ルーヴェ

『See』 *日本初演
振付:大石裕香
音楽:アルヴォ・ペルト
出演:シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ

『人魚姫』
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:レーラ・アウエルバッハ
出演:シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ

『ランデヴー』
振付:ローラン・プティ
音楽:ジョゼフ・コスマ
出演:アマンディーヌ・アルビッソン&バンジャマン・ペッシュ

『ロミオとジュリエット』第1幕より“マドリガル” “バルコニーのパ・ド・ドゥ”
            第3幕より“寝室のパ・ド・ドゥ”
振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
出演:レオノール・ボラック&ジェルマン・ルーヴェ(マドリガル)、
   ドロテ・ジルベール&ユーゴ・マルシャン(バルコニーのパ・ド・ドゥ)
   アマンディーヌ・アルビッソン&マチュー・ガニオ(寝室のパ・ド・ドゥ)

『シルヴィア パ・ド・ドゥ』
振付:ジョージ・バランシン
音楽:レオ・ドリーブ
出演:ローラ・エケ&ユーゴ・マルシャン

『ル・パルク』より“解放のパ・ド・ドゥ”
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
出演:エレオノラ・アバニャート&バンジャマン・ペッシュ

≪パリ・オペラ座バレエ エトワール≫
エレオノラ・アバニャート
アマンディーヌ・アルビッソン
ドロテ・ジルベール
ローラ・エケ
バンジャマン・ペッシュ 
マチュー・ガニオ
≪パリ・オペラ座バレエ プルミエ・ダンスール≫ 
レオノール・ボラック
オードリック・ベザール
ユーゴ・マルシャン
≪パリ・オペラ座バレエ スジェ≫
ジェルマン・ルーヴェ
≪ハンブルク・バレエ プリンシパル≫ 
シルヴィア・アッツォーニ
アレクサンドル・リアブコ

久山亮子(パリ・オペラ座バレエ 専属ピアニスト)


  

オールスター・バレエ・ガラ

 これも少し前の公演になってしまいましたが、7月27日に東京文化会館で行われた”バレエの祭典“に行ってきました。毎年、7-8月はバレエ観劇が多いですね。

 今回、ガツンと来たのは、何と言ってもザハロワ。筋力が違う、パワーが違うという感じで、跳躍も開脚も静止もビタッと決まっていました。この人見るたびに筋肉質になってきている感じがします。それでいながら、優美な情感を振りまいています。

 それと、ジリアン・マーフィー良かったですね。「リーズの結婚」は大好きな演目ですが、柔らかい踊りで魅了されました。手の先まで本当に感情のこもった動き。この人素晴らしいですね。今迄あまり気がつかなかった。(迂闊!)

 そして、個人的にはいつも「瀕死の白鳥」しか見ていないイメージのあるウリヤーナ・ロパートキナのコンテンポラリー、表現力が素晴らしいです。以前、世界バレエでタマラ・ロホのコンテンポラリー(モダンでしょうか?)を見た時は、はあまり良いと思いませんでしたが、ロパートキナは素晴らしい。そして、あまりメイクをしていないと若い!

男性ダンサーでは、マルセロ・ゴメスに注目していましたが、やや力を抜いた感じがしました。特に最後の「眠りの森の美女」のパ・ド・ドゥはどうも感心しませんでした。"王子感”ではホセ・カレーニョを継いでいると思いますが。。。

しかし、やっぱりAプロも行くべきでした。特にアレクサンドラ・フェッリの踊りを安藤赴美子さんのフォーレのレクイエムで見られるというのは、はずせなかったなぁ。残念。。それにしても、これだけのダンサーを集めたジャパンアーツさんに拍手!!


今週は、オペラ座エトワールの来日です。これはAプロ、Bプロともチケット取りました

この日のプログラムB
「ラプソディ」(振付:F.アシュトン) アレッサンドラ・フェリ、エルマン・コルネホ [ピアノ:中野翔太]
「白鳥の湖」より第2幕アダージォ(振付:M.プティパ) ニーナ・アナニアシヴィリ、マルセロ・ゴメス
「Fragments of one's Biography」より(振付:V.ワシーリエフ) ウリヤーナ・ロパートキナ、アンドレイ・エルマコフ
「ジゼル」(振付:M.プティパ) スヴェトラーナ・ザハーロワ、ミハイル・ロブーヒン
「リーズの結婚」(振付:F.アシュトン) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン
[休憩]
「プレリュード」(振付:N.カサトキナ) ウリヤーナ・ロパートキナ、アンドレイ・エルマコフ
「フー・ケアーズ?」より(振付:G.バランシン) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン
「ディスタント・クライズ」(振付: E.リャン) スヴェトラーナ・ザハーロワ、ミハイル・ロブーヒン
「レクリ」(振付:V.チャブキアーニ~ジョージアの民族舞踊に基づく) ニーナ・アナニアシヴィリ
「ル・パルク」(振付:A.プレルジョカージュ) アレッサンドラ・フェリ、エルマン・コルネホ [ピアノ:中野翔太]
「眠りの森の美女」(振付:M.プティパ/A.ラトマンスキー) カッサンドラ・トレナリー、マルセロ・ゴメス


出演者プロフィール
ニーナ・アナニアシヴィリ Nina Ananiashvili(ジョージア国立バレエ)
アレッサンドラ・フェリ Alessandra Ferri(元アメリカン・バレエ・シアター他)
ウリヤーナ・ロパートキナ Ulyana Lopatkina(マリインスキー・バレエ)
ジリアン・マーフィー Gillian Murphy(アメリカン・バレエ・シアター)
カッサンドラ・トレナリー Cassandra Trenary(アメリカン・バレエ・シアター)
スヴェトラーナ・ザハーロワ Svetlana Zakharova(ボリショイ・バレエ)
エルマン・コルネホ Herman Cornejo(アメリカン・バレエ・シアター)
マルセロ・ゴメス Marcelo Gomes(アメリカン・バレエ・シアター)
マチアス・エイマン Mathias Heymann(パリ・オペラ座バレエ)
ミハイル・ロブーヒン Mikhail Lobukhin(ボリショイ・バレエ)
アンドレイ・エルマコフ Andrei Yermakov(マリインスキー・バレエ)

指揮:アレクセイ・バクラン 管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

FC2Ad